Project/Area Number |
22K02600
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
川村 有美 三重大学, 教育学部, 教授 (70406289)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | オーセンティックな学習 / 鑑賞授業モデル / 教育評価 / OPPA / 言語活動 / 音楽鑑賞 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、音楽科におけるOPPAを活用したオーセンティックな学習を目指す鑑賞授業モデルの構築である。従来、音楽科における鑑賞活動では「音楽のよさや美しさを味わう」ことが目指されてきた。今後は、「音楽のよさや美しさを味わう」段階で終えるのではなく、「音楽に対して“自分ごと”として意味づけ・価値づけをし、活用する」段階まで、その活動に拡がりと深さを内包させることが課題となっている。本研究では、①音楽科におけるOPPA活用の提案、②音楽科におけるオーセンティックな学習を目指す鑑賞授業モデルの構築、③鑑賞授業モデルの教育実践における有効性の検証に取り組む。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究においては、中学校音楽科教科書に掲載されている全ての鑑賞教材を調査し、これまでの鑑賞教材における授業モデルとその使用頻度のリストを作成する。次にそのリスト内における「音・音楽と日常生活が結び合う知と教材・教育内容」に関する教材の割合も抽出することで、実態把握を行う。このような作業を通じて、基礎的データの分析を試みた。 これまでに追究されてきた音楽科授業における「名曲」鑑賞至上主義をいかにして生活や社会の中の音・音楽との関わりを基軸としたオーセンティックな音楽鑑賞の学びへと拓いていくのか、本研究の大きな課題意識である。そこでまず着手すべきことは、音楽科教科書における鑑賞教材の実態把握及び分析することであった。そのために、中学校音楽科における鑑賞授業で用いられる楽曲の傾向と、その教材性についてカテゴライズを試みた。またそれと並行して鑑賞分野以外の関連教材も比較検討をした。 以上の研究実績の概要に記した基礎的なデータの収集及びその分析は、次年度に行う予定である、より大規模な研究内容をデザインするための基礎的な作業として位置づけられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度の研究においては、職務環境の諸事情の影響により、当初の研究計画が予定通りに進まなかったのが実情である。 研究計画における初年度の研究としては、次の3点を予定していた。・音楽科教科書における鑑賞教材の実態把握及び分析・「音・音楽と日常生活が結び合う知と教材・教育内容」に焦点化した音楽学力の把握・「音・音楽と日常生活が結び合う知と教材・教育内容」の読解を通じた表現力発現状況の把握。しかし、本年度は1点目の音楽科教科書における鑑賞教材の実態を把握・分析しただけにとどまり、それ以外については着手できなかった。 また、音楽科教科書における鑑賞教材の実態を把握・分析は大まかな傾向・方向性を見出したに過ぎず、今後、より厳密に検討するといった課題もある。次年度以降の研究計画の再検討とともに今年度着手できなかった課題については早急に着手する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度には、本年度(2022年度)に行った音楽科教科書における鑑賞教材の実態を把握・分析の結果をふまえながら、音楽学力、表現力発現状況、音楽科教師が持つ学力観・授業観の実態調査を実施する。この調査によって得られたデータを質的研究の手法によって分析し、音楽学力を系統的に育てる音楽鑑賞授業モデルを開発に臨む予定である。今年度のような職務環境の事情及び感染症対策の影響等で、上記予定通りに進まないことも十分に考えられる。そのような場合は、状況に応じて、研究成果の再検討や理論的な枠組みの再考等、異なるアプローチから進めることも視野に入れて取り組むこととする。
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