Project/Area Number |
22K02606
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
高谷 哲也 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 准教授 (00464595)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 教師教育 / 校内研修 / 教師の学習 / 学校経営 |
Outline of Research at the Start |
近年の教師教育研究では、教師の専門的成長における自律性の重要性が指摘されている。また、教師が教育上行う行為は、教師の有している教育観や子ども観、人間観といった「観」や信念によって根底で規定されていることが明らかにされてきた。そのような教師の専門的な成長の機会については、それらの「観」が問い直されるような側面を含んだ、専門家としての自律的な学習機会や専門的な学習共同体の確立が重要であることが指摘されている。 そこで本研究では、教師らによる「自律的な」研究や学習の営みが実際に成立していく現実的なプロセスの詳細を、実際の教師の集団での研究や学習の場を対象とした調査によって実証的に明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である日本の教員文化や教育の特質に整合した教師の集団での自律的な研究や学習が成立する要件の仮説モデルを構築し、各学校等で取り組まれている校内研修等での研究・学習機会を対象としたフィールド調査を蓄積し、そのモデルの検証と修正を進めた。 フィールド調査は継続中であるが、各学校園の職員構成によって教師の集団での学習の成立が左右される現実があることが見いだされつつあり、当事者である管理職・教員に実感されている成立要件は、組織の核となる人物が有している専門的な見識の深さと多様な教員の実態に応じた柔軟で前向きな企画・運営ができることであることが見いだされつつある。そしてそれらは、成立を妨げる要因との対比で認識されていることが明らかになった。また、外部の専門家である大学教員が専門的なサポートを行うことが当該学校園の研修等における学習機会の成立を支える重要な要件であると認識されており、具体的なその内実についても分析を進めている。 これら本研究を通して現時点で得ることができつつある知見は、教師の集団での学習が成立する要件が、成立を妨げる要因との対比で当事者である管理職や教員らには認識されている現実があることと、その内実を具体的に描くことができつつあること、そしてそこから大学教員等専門家が具体的に果たすことのできる役割についても知見が得られる点で、学術的な側面と社会的な側面の両面での意義が大きい。 以上の現時点までの調査・研究の進捗状況ならびに成果については、本研究のような事例をもとにした質的調査研究の結果をどのように研究成果としてまとめるか、また、教育現場へ実効ある形で還元していくかという課題とあわせて日本教師教育学会第33回研究大会や年に2回自主的に開催している研究会等において報告・還元を行った。また、『鹿児島大学教育学部研究紀要』第75巻に論文として投稿を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査・研究への協力が得られている幼稚園・小学校・中学校の置かれている状況や背景が多忙化や人員の不足で厳しい状況となっており、調査の実施が当該学校園の負担とならないよう進める必要があることから、昨年度生じた研究の遅れに伴い若干の遅れが継続して生じている。そのため、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
フィールド調査を計画通り継続して実施し、その結果の整理・分析を進め、研究成果の報告・公表、論文化を進める。
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