Project/Area Number |
22K02719
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09050:Tertiary education-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
岡田 有司 東京都立大学, 大学教育センター, 准教授 (10584071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
家島 明彦 大阪大学, キャリアセンター, 准教授 (00548357)
半澤 礼之 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (10569396)
山田 剛史 関西大学, 教育推進部, 教授 (40379029)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 教養教育 / 専門教育 / 大学生 / 教授・学習 |
Outline of Research at the Start |
学生が教養と専門性をどのように両立しうるのかは重要な課題であるが,学生側の視点からこの問題を扱った研究は少ない。また,大学における様々な教育改革が教養・専門教育における学生の学びに与える影響についても検討されてこなかった。そこで,本研究ではまず,教養・専門教育双方における学びを捉える独自の指標を開発した上で,横断的・縦断的に調査を実施し,そこにおける学生の学びや葛藤の実態およびその変化プロセスを明らかにする。そして,そこに影響を与える教授・学習要因を特定する。これらの検討を通じて,教養と専門性の獲得の両立につながる条件を解明し,大学教育改善に資する知見を提供することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,教養教育・専門教育における学生の学びや葛藤,およびそれらに影響を与える教授・学習要因を明らかにすることを目的とし,具体的には以下の3つの課題を設定した。「課題①」:教養教育・専門教育における学びおよびそこにおける葛藤を測定するための顕在的,潜在的指標の開発。「課題②」:①で開発した指標を用い幅広い学生を対象としたWeb調査を実施し,学生が経験する教養教育と専門教育における葛藤およびそれに関連する教授・学習要因を明らかにする。「課題③」:①で開発した指標を用い縦断調査を実施し,教養教育・専門教育における学びの変化プロセスおよび変化をもたらす教授・学習要因を明らかにする。 課題①については,2022・2023年度の研究を通じて,測定指標の開発を行った。2023年度は,開発した指標を用い課題②に関する調査を実施したとともに,課題③の縦断調査の1回目を実施した。これまでに実施した調査に基づき大学教育学会,教育工学会において学会発表を行った。これまでの分析から,学部系統(人文社会,理工農,医歯薬看護)によって教養・専門教育における学習経験は異なること,教養教育と専門教育では学習経験や主体的学習態度に違いのあることが明らかになった。また,学生がこれらの教育に取り組む際には,心理的安全性が重要であることも示唆された。更に,1年次における学業に関するリアリティショックや,主体的学習態度が,教養・専門教育に対する認識を規定する重要な要因であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度の目標は教養教育・専門教育における学びおよびそこにおける葛藤を測定するための顕在的,潜在的指標の開発を行うとともに,開発した指標を用いて大学3・4年生を対象とした横断調査,大学1年生を対象とした縦断調査を実施することであった。横断調査については,Web調査を実施し分析に十分なデータを得ることができ,その分析結果を大学教育学会において発表した。また,縦断調査については大学1年生に調査を実施し1277名のデータを得ることができた。このデータを分析したものを教育工学会において発表した。以上のように,予定通り調査を実施し,その分析結果を学会で発表できていることから,現在のところ順調に研究が進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は以下の2つの研究目標を設定している。 目標①:2022・2023年度に大学3・4年生を対象に実施した横断調査の分析を進め,学会等でその成果を発信するとともに,潜在的な指標を組み込んだ調査を実施し,顕在指標と潜在指標の関連についても検討する。 目標②:2023年度に実施した縦断調査の2回目を実施,1回目から2回目にかけての学生の学びの変化プロセスについて分析する。また,2回目の調査で回収率が低かった場合を考慮し,必要に応じて2023年度も1年生を対象とした縦断調査を実施する。 目標③:上記の分析の結果を学会等で発表するほか,論文執筆についても進める。
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