Research on action slips using national center test data
Project/Area Number |
22K02937
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
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Research Institution | The National Center for University Entrance Examinations |
Principal Investigator |
橋本 貴充 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 准教授 (20399489)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | ヒューマンエラー / 大学入試 / マークシート / テスト成績 / ヒューマン・エラー / スリップ / アクションスリップ / 大学入学共通テスト |
Outline of Research at the Start |
本研究では、人間の「うっかりミス」を大量データに基づき定量的に解明する。うっかりミス(学術的には「スリップ」)は、日常的に観測される現象でありながら、その発生確率が低いため、十分なデータを得ることは通常難しい。しかし、毎年50万人が受験し300万枚の答案が作成される大学入学共通テストでは、発生率が0.1%のスリップも発生数にすると3千件となる。このまとまった実データに基づきスリップの研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、大学入試センター試験および大学入学共通テストの答案に存在するマーク誤りを用いて、ヒューマンエラーの発生機序を明らかにすることを目的としている。大学入学共通テストのようなハイステークスな試験では、答案の記入が注意深くなり、マークの塗り誤りというスリップ(ヒューマンエラーの一種)は起こりにくくなると考えられる。しかし、受験番号欄のマーク塗り誤りに限っても、近年でも0.11%の確率で発生しており、それがセンター試験時代から大きく変わっていないことを昨年度は明らかにした。本年度は、受験番号欄のマーク塗り誤りについて、その答案の成績の情報も使用して、マーク塗り誤りというスリップを起こす人にはどのような特徴があるのか、あるいはそのようなスリップは誰にでも起こり得るのかを調べた。その結果、マーク誤りのある答案の成績は平均よりやや低いものの、そのばらつきは各科目の受験者全体とあまり変わらないことがわかった。マーク誤りというスリップは、発生確率が1%に満たない非常に低いものであるが、受験者数が10,000名以上という大規模な科目では、科目ごとの何らかの特徴を見出すことはできなかった。つまり、発生確率は低くとも、誰にでも起こり得るものであると考えられる。しかし、受験番号マーク誤りのあった答案の成績は、平均すると、各科目の受験者全体の平均より低いため、受験番号マーク誤りと成績には何らかの関係があると考えられる。ただし、受験番号のマークを誤るような、注意力の低い受験者は、テストで高得点を取りにくいのか、それともテストで高い得点を取れない受験者はマークを誤る可能性が高いのか、そのような因果関係まではわからない。マーク誤りの因果関係を明らかにすることが今後の課題となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
学会大会の実行委員に任命されたり、当初予定のなかった授業を半期に2コマ受け持つことになったりし、それらにエフォートを割く必要が発生して進捗に支障をきたした。2024年度上半期に挽回を図る。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度が最終年度であるため、年度前半に成果を論文としてまとめ、いくつかの論文誌に投稿する。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)