STEAM教育としての日本型食育教育に関する理論的・実証的研究
Project/Area Number |
22K02982
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09080:Science education-related
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
磯崎 尚子 富山大学, 学術研究部教育学系, 教授 (70263655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯崎 哲夫 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90243534)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 食育 / STEAM教育 / 科学教育 / 家庭科教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、日本が世界に発信している和食を中心とした「文化としての食」について、①家庭科教育の視点からだけではなく、STEAM(Science, Technology, Engineering, Arts and Mathematics)教育の視座から、日本型の「食育」として位置づけ直し、児童・生徒が、ユネスコ無形文化財として登録された文化としての食の意義(特にArtsの側面を重視)について系統的に学べ、家庭科の視点だけではなく科学、技術、数学的知識やスキルを取り入れた初等中等教育を一貫する体系的な教材の開発を試みる。そのことを通して、日本型食育を再構築することを意図している。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、理論的研究として、STEM教育を構成する教科の歴史を分析し、その教科の歴史的本質について検討した。次に、STEM教育にAを加えたSTEAM教育を取り上げ、その定義に関して日本と諸外国の先行研究を分析し、食育は国民共通の教養としてSTEAM教育として位置づけることが可能であると指摘した。さらに、食育の歴史について、家庭科教育を中心に理科教育との関連についても言及しながら分析を行った。その結果、19世紀後半から食育の歴史はあるものの、その起源は学校教育というよりも家庭教育を対象としていたこと、戦前の家事科で食育の内容が教えられていたけれども、それらは良妻賢母の思想を背景とした女子のための教育であったこと、理科と家事科の指導者では食育に関する内容の取り扱いに相反する考え方があったこと、などを明らかにした。加えて、食育とフードリテラシーとの関係についても検討した。 理論的かつ実証的研究として、STEAM教育では、その取り上げる学習内容やアプローチに関して、これまで教科の教育を中心とした教師は精通していないという点を考慮して、世界的な科学教育の近年の動向である科学・技術を背景とした(基盤とした)社会的諸問題及び科学の本質を取り上げ、それらを学ぶ意義やアプローチの有効性について、中学生や高校生を対象として調査を実施した。これらの調査結果について、学際的な内容である食育の内容やアプローチの選定に活用が可能であるかを検討した。実証的研究として、食育に関係する小学校の理科と家庭科の内容を抽出して単元を構成し、家庭科や他の教諭などとも連携し、理科の授業を中心とした食育の事例研究を実施し、検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まず、理論的研究として食育の歴史的背景、STEAM教育の歴史等を分析し、その成果をアメリカの教育学会、ヨーロッパの科学教育学会で2023年度に発表することが決定した。 また、実践的研究に関しては、研究者の所属する附属小学校でSTEAM教育の授業を実施した。 いずれにしても、これらの成果の一部は、現在、日本語と英語の書籍にて公表するために準備をしている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでのように、理論的研究と実践的研究の双方を実施し、理論と実践の往還をするとともに、研究成果は、国内外の学会発表や日英の論文や書籍にて公表する。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)