個人と関係の幸福を促進する感染予防行動とその心理プロセスの解明
Project/Area Number |
22K03037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
宮崎 弦太 学習院大学, 文学部, 准教授 (80636176)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 感染予防行動 / マスク着用 / 向社会的動機 / 主観的幸福感 / 孤独感 / 関係性欲求充足 / 自己利益志向的動機 / 他者の評価の懸念 / 利他的動機 / well-being / 夫婦関係 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な大流行のもとで重要になった感染予防行動について、その動機が感染予防行動を行う本人とその配偶者の主観的幸福感、そして、夫婦関係の良好さに及ぼす影響を検討する。感染予防行動における動機として、利他的動機、利己的動機、規範的影響を測定するための尺度を作成したうえで、それぞれの動機が本人および配偶者の主観的幸福感、夫婦関係の良好さに及ぼす影響とその心理プロセスを明らかにするために4つの調査を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な大流行に伴い、私たちの日常生活には感染予防行動が欠かせなくなった。感染拡大防止のための行動制限はなくなったが、個人の選択により感染予防を行うという状況は続いている。本研究の目的は、マスク着用という感染予防行動の動機と個人および対人関係と関わるwell-beingとの関連を検証することであった。 2023年度は、前年度に作成し、信頼性と妥当性を確認した「COVID-19への感染予防行動としてのマスク着用の動機尺度」を用い、マスク着用における向社会的動機と本人の主観的幸福感(調査2)および孤独感(調査3)との関連を検討した。 調査2では、マスク着用動機が本人の主観的幸福感に影響するという影響の方向性を検討するため、4時点の縦断調査を行った。その結果、効果は小さかったものの、ある週のマスク着用における向社会的動機が強かった人ほど、その翌週のポジティブ感情が強いという個人間レベルでの影響が認められた。また、その影響は、基本的心理欲求の1つである関係性欲求の充足によって媒介されることが示唆された。一方、向社会的動機の個人内変化がポジティブ感情の変化を予測するという個人内レベルの影響は示されなかった。 調査3では、職場でのマスク着用の動機と、対人関係と関わるwell-beingの指標である孤独感との関連を横断調査によって検討した。その結果、本人のマスク着用の向社会的動機が関係性欲求充足を強めることで孤独感を弱めるという負の間接効果が認められた。一方、職場の同僚のマスク着用の向社会的動機の推測と孤独感の関連は認められなかった。 以上の結果は、マスク着用における向社会的動機が、良好な人間関係に関わる欲求の充足と結びつくことで、マスク着用者の高いwell-beingと関連していることを示唆している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、まず、本研究で用いる「COVID-19への感染予防行動としてのマスク着用の動機尺度」の信頼性と妥当性に関する論文を公刊した。次に、2022年度の研究で認められていたマスク着用における向社会的動機と主観的幸福感との関連について、縦断調査により、その影響の方向性を確認できた。さらに、2024年度に継続して検討する予定のマスク着用の向社会的動機と対人関係と関わるwell-being(孤独感)との関連について、横断調査でその関連を確認できた。 以上より、本研究課題についておおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、マスク着用の向社会的動機と対人関係と関わるwell-being(孤独感)との関連について、その影響の方向性と影響プロセスを検討するための研究を行う。 当初の研究計画では、夫婦関係という親密関係の中で、マスク着用の向社会的動機が関係のwell-beingにどのように影響するかを検討する予定であった。しかし、当初の計画では、夫婦関係を持たない人への影響を明らかにできないこと、そして、現在の日本で大きな社会問題となっている孤独について、マスク着用の動機という日常的な心理・行動と孤独感との関連を検討する意義が大きいことを考え、研究計画を変更する。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)