ヒトにおける嗅覚コミュニケーションの解明:嗅覚感度と社会的認知および社会的行動
Project/Area Number |
22K03046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Ube Frontier University |
Principal Investigator |
森本 裕子 宇部フロンティア大学, 心理学部, 講師 (40759924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 智史 人間環境大学, 総合心理学部, 准教授 (80745208)
請園 正敏 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 知的・発達障害研究部, リサーチフェロー (50787778)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 嗅覚感度 / 精神疾患 / 社会的認知 / 社会的ネットワーク / Long-Covid / 嗅覚 / 社会的行動 / コホート / Covid-19 |
Outline of Research at the Start |
近年,他の哺乳類と同じく,人間も,嗅覚を通じたコミュニケーションを行っている可能性が多く指摘されている。本研究では,個人の嗅覚の鋭さが,他人の感情状態の読み取りや,その他社会的行動に与える影響を調べる。 具体的には, a) 嗅覚の感度を含めた多様な変数を含む既存の縦断データの分析 b) 大学生サンプルを対象にした心理実験および調査による検討 c) Covid-19 罹患経験者における嗅覚の喪失の有無とその後の社会的認知・社会的行動との関係の検討 以上の3種の方法を用いて基本的なデータを蓄積する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度には,嗅覚感度と精神疾患との関係についての総説論文を執筆し,投稿を行なった。嗅覚感度は,単純な感度,二つの匂いの弁別,匂いがなんであるかの同定という3つの段階に分けられる。感度,弁別,同定それぞれと,統合失調症,うつ病,双極性障害との関連についてレビューを行い,結果をまとめたものである。感度は主にうつ病と,弁別は統合失調症と,同定は統合失調症および双極性障害との関連が強いようである。 同時に,嗅覚感度を含めた多様な変数を含む既存のコホート(東京ティーンコホート)データの分析を行なった。手始めとして,精神症状との関連について分析を進めている。分析については現在統計の専門家と相談しながら進めているところである。 また,大学生サンプルを対象に,嗅覚感度の個人差を測定し,社会的認知や社会的ネットワークの大きさにかかわる個人差との関係を調べるため,予備的な調査を行うとともに,倫理申請を行い,認定された。また,参加者を募る大学も2校開拓し,1校は交渉中である。したがって,2023年度にはすぐに調査が開始できる予定になっている。 また,Covid-19罹患患者のうち,Long-Covidを抱えている人を対象に嗅覚感度の測定および社会的認知との関係を調べるため,疲労感の強いLong-covidの人たちでも最小限の負担で自宅から参加できるよう,システムを構築中である。なお,参加者のプライバシーを最大限に守るため,システム上での個人情報保護には最大の配慮をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3つの主軸(既存データの分析,大学生対象の調査,Long-Covid患者での調査)ともに進展が見られるため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き研究を推進していく。 嗅覚感度と社会的関係の豊かとの関係に焦点を当てる予定であったが,より研究が豊富な,嗅覚感度と精神疾患との関連を調べることに時間を取られている点は否めない。データ等はすでに手元にあるため,今後はより当初の研究目的に近い点について分析を進めていきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Hair zinc levels and psychosis risk among adolescents2022
Author(s)
Tabata Koichi、Miyashita Mitsuhiro、Yamasaki Syudo、Toriumi Kazuya、Ando Shuntaro、Suzuki Kazuhiro、Endo Kaori、Morimoto Yuko、Tomita Yasufumi、Yamaguchi Satoshi、Usami Satoshi、Itokawa Masanari、Hiraiwa-Hasegawa Mariko、Takahashi Hidehiko、Kasai Kiyoto、Nishida Atsushi、Arai Makoto
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Journal Title
Schizophrenia
Volume: 8
Issue: 1
Pages: 107-107
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Self-Reported Maternal Parenting Stress From 9 m Is Longitudinally Associated With Child ADHD Symptoms at Age 12: Findings From a Population-Based Birth Cohort Study.2022
Author(s)
Endo K, StanyonD, YamasakiS, NakanishiM,Niimura J, Kanata S,Fujikawa S, Morimoto Y, Hosozawa M, Baba K, Oikawa N, Nakajima N, Suzuki K, Miyashita M, Ando S, Hiraiwa-Hasegawa M, Kasai K, Nishida A
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Journal Title
Frontiers in Psychiatry
Volume: April
Pages: 1-6
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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