Project/Area Number |
22K03048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Saitama Gakuen University |
Principal Investigator |
大川 一郎 埼玉学園大学, 人間学部, 教授 (90241760)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 学習塾 / ICT / 学習指導 / 心理支援 / コーチング / 学習塾援 |
Outline of Research at the Start |
本研究では急速に進んできた学習塾のICT化に焦点をあてる。具体的には,学習塾の機能として求められている学習指導,及び心理支援ついて,ICTコンテンツ開発者とその導入元である塾職員に対するインタビューによる質的方法,アンケートによる量的方法によって,ICT化の実態とICTツールの組み合わせなどその効果的な活用方法について実証的に検討していく。 本研究での成果は, コロナ禍の中,世界的に広がってきているICTを使って教育を支援す るサービス,すなわち,EdTechの流れを後押しするものであり,ひいては公教育へのICTの 活用にあたっての研究上の基礎を提供するものともなりうる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度前倒しして行われた「ICT化による業務の変化に伴い、学習塾の職員の具体的にどのような心理的変化が,どのようにもたらされたのかということについて検討する(目的3)」ために収集されたデータの整理と分析を研究協力者とともにおこなった。 上記目的のために前年度に収集された836名のアンケートデータについて、自由記述に対する質的分析、および、ICT化におけるCOVID-19の影響、環境変化、心理変化等の量的データに対する統計的分析をおこなった。 自由記述に対する質的分析においては、全体の80%以上が心理支援において今後のICT化を予測している傾向が示された。しかしその進め方や人との効果的融合に関して想定する内容は学習指導時のICT化とは異なるものであり、心理支援は人が主体となる方向性と現状のICT技術水準への懸念が示された。また、カテゴリ化された内容にはこれまでの学習部分のICT化から得た各種経験を反映した、今後に向けての実践的課題が示されていることが特徴的であった。 量的分析においては、導入しているICTコンテンツの状況、ICT化におけるメリット・デミリットの因子構造、労働時間、保護者コミュニケーション、学習時間把握、コーチング注目度、自己イメージの変化、心理変化の因子構造、心理支援の因子構造、心理支援の満足・疲弊場面の因子構造、各変数の関連性等についての分析を行った。 これらの分析からは、ICT 化の急進によってそれぞれの因子構造が変化した結果、①疲弊場面と心理支援の実行度とは関連が無くなったこと、②生徒・保護者の状況に対する満足感の高さが支援全体の実行度の高さへ関連する傾向は存続していること、③職員自身の支援行為も心理支援の実行度に関連する方向へ変化していること等が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度において、新型コロナの状況が和らいできたこともあり、2番目の目的である塾のICT化における学習指導・心理支援業務の変化を導入側である塾職員の視点から明らかにするための研究を前倒ししておこなった。そして、それらの結果に基づき、さらに研究3を前倒しして行い、質問紙の作成、836名のデータ収集をおこなうところまで達成できた。 2023年度(本年)においては、得られた研究2のデータのさらなる分析、研究3の質的データ、量的データの分析を研究協力者とともにおこなった。 このように申請時の当初計画通り、順調に研究は進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、当初予定していたデータは得られたので、それらのデータの分析をさらに進め、当初目的としたモデルの構築を行うことが大きな方向性となる。これらの過程の中で、必要に応じて、学習塾の職員に対して補足的にインタビューをおこなっていく予定である。 これらを行った上で、2024 年度は、それぞれの研究目的に応じて、得られた成果を学会発表、および、学会誌への投稿をおこなうことにより、一般に報告していく予定である。
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