小中学生における発達段階別・登校維持構造の検討と自律的登校支援プログラムの開発
Project/Area Number |
22K03058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Jumonji University |
Principal Investigator |
加藤 陽子 十文字学園女子大学, 教育人文学部, 教授 (40409701)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 登校行動持続要因 / 不登校 / 中学生 / 小学生 / 学校の生活の質 / 登校行動維持行動 / 学校生活の質 |
Outline of Research at the Start |
不登校児童生徒数の増加は,学校教育における喫緊の課題であり続けるだけでなく,社会 保障や福祉に波及する重要な社会問題でもある。 そこで本研究では,児童生徒の適応的側面の伸長を土台とする「登校行動持続要因(不登校にならず登校し続けている理由)」について,発達段階別の構造の違いを明らかにし,小・中学生の登校を維持させている要因,およびそれらが児童生徒の学校生活の質(SQOL)の向上に与える影響について検討する。さらに,「自己アセスメント型の登校支援プログラム」の開発を目指すことで,これまで受動的で生徒の意欲に左右されがちだった予防的アプローチを刷新し,自律型の登校行動維持方略を構築することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,近年急増している不登校の新しい支援を模索するために,児童生徒の適応的側面の伸長を土台とする「不登校にならず登校し続けている理由(以下,登校行動持続要因)」について,発達段階別の構造の違いを明らかにし,小・中学生の登校を維持させている要因,およびそれらが児童生徒の学校生活の質(SQOL)の向上に与える影響について検討にすることを目的としている。 令和5年度は,遅れが生じていた登校行動持続要因を抽出・分析するため,すでに得ている小中学生の維持要因に関するデータを分析すると同時に,引き続き分析の枠組みとなるデータや資料の収集にあたった。コロナ禍では,1学期の適応が高すぎるほど2学期の登校意欲が下がり,抑うつや身体的疲労が上昇する傾向にあった。この結果から,制限下の登校では,過剰な適応や学校への期待が,制限解禁後の不安や不適応感に繋がる可能性が示唆された。 また,令和5年度に収集した不登校傾向のあるの中学生の登校行動に関する自由記述データの分析からは,小学生からの継続的な不登校が数多くみられ,新型コロナ感染拡大に伴う休校や遠隔授業が徐々に子どもたちを学校から遠ざけている可能性や不登校が若年化・長期化している傾向が示唆された。登校をし続けるメリット,すなわち登校行動持続要因は,友人に会えることや勉強のしやすさ等,コロナ前と変わらない要因が多い一方で,登校行動持続要因の内,世間体や他の人も登校している等の外圧による持続要因はほとんど語られず,コロナ感染拡大前後で登校行動持続要因の質的変容が示唆される結果となった。さらに,休校や遠隔の講義のメリットとして,通学や時間的ゆとりなどの理由が挙げられており,従来よりも個人のペースでの登校が求められる状況があることが示唆された。これらの結果については,学校メンタルヘルス学会等にて発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では,令和5年度中に,すでに得られている持続要因に関するデータ分析と同時に,①連携する地域の小中学校に協力を求め,小学生の登校行動持続要因及び実際の登校率に関する追加データ収集にあたる,②追加されたデータは,SPSSを用いてクラスタ分析や対応のある分散分析など,学年別・学期別に分析を行うことで,登校行動持続要因の推移を検討する,予定であった。 しかし,現状では,データ収集がの300名程度に終わっていること,またデータの分析については,縦断的データ,特に学期別の登校行動持続要因の詳細なデータ分析を行うことができていない。また,引き続き行う予定であった分析の枠組みとなる資料の整理も不完全なままである。 データ収集・データ分析及び資料の収集が当初の予定よりもやや遅れている理由としては,これまで調査依頼予定だった学校との調整が滞り調査時間が取れなかったため,WEBを含む質問紙調査に切り替えたことが大きいと考える。倫理申請や質問項目を再検討に時間がかかったため,長期にわたって研究が中断してしまったと考えている。 本研究においては,学期別や学年別の登校行動持続要因の検討を目的としたため,計画を前倒ししてデータを収集することができない。そのためそれぞれに遅れが生じた。今後は,できる限り速やかにデータおよび資料の収集を再開し,集めたデータをもとにさまざまな研究者や研究支援員の研究協力を仰ぎながら分析の遅れを取り戻したいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
WEBによる追加調査について,所属機関に倫理審査を申請中である。審査が通り次第,令和6年度前半及び後半の複数回にわたって,登校行動持続要因に関する追加調査を開始する予定である。得られた登校行動持続要因は学年別に分析することで学校段階別の登校行動持続要因を抽出する。加えて,継続的に調査を行うことで,時期別の登校行動の検討を行うことができると考えている。 さらに,登校行動持続要因の質的変容および不登校児童の低年齢化が示唆されたことから,令和5年度の検討結果をもとに,小学生低学年に対する登校行動に関する調査の実施可能性に関しても検討したいと考える。 得られた研究結果は,現場に即した実行力のあるものとするため,定期的に関係する諸機関や研究者のもとに出向き,意見を仰ぎながら適宜修正を行う。また,令和6年度後半には,研究成果のフィードバックとして学会発表や報告書の提出などの方法で積極的に成果発表を行いたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)