Project/Area Number |
22K03089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Tokai Gakuin University |
Principal Investigator |
池田 賢司 東海学院大学, 人間関係学部, 講師(移行) (30808332)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 動機づけ / 競争 / メタ認知 / 学習判断 |
Outline of Research at the Start |
日常生活において競争はありふれた状況であり,誰しもが誰かと競い合うという経験を有しているだろう。特に,資格試験や高校,大学入試などの状況下では,競争相手よりいかに効率的に学習できるかということが個人の成績に大きな影響を及ぼす。そのため,競争によって課題成績が高まるのかという点は関心の高いテーマである。しかしながら,競争という社会的文脈が効率的な学習を支えるメタ認知に及ぼす影響については検討されていない。本研究ではメタ認知的判断として学習状況の自己評価(学習判断)に焦点を当て,競争が学習判断に影響を及ぼすのか,またその背景にあるメカニズムについて検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は競争が学習判断に及ぼす影響について,信念などの係留情報の効果と学習経験の効果に注目して検討することを目的としていた。令和4年度では,競争が学習判断に与える影響について,統制群と競争群の比較を行うことで検討した。また,その際に係留情報として,競争に対するポジティブな信念に注目した。実験では2回の学習段階を設け,リスト1の学習では統制群と競争群で同じ教示を行い,単語対の学習と学習判断(テストで何%答えられそうか),記憶テストを実施した。続いてリスト2の学習を行うが,競争群でのみ「直前にサインインした参加者と競争してください。最後に勝敗を教えます」と教示した。その後,学習と学習判断,記憶テストを実施した。リスト1(ベースライン)とリスト2の学習判断の差分を算出し,競争が学習判断に及ぼす影響を評価した。
予備実験において,競争が学習判断に影響していたことが示されたものの,本実験ではこのような効果は確認できなかった。また,競争に対するポジティブな信念と学習判断の関係性についても予測していたが,両者の間に明確な関連性も検出されなかった。そのため,探索的分析を行い,その結果を踏まえて,「今回の競争で勝利することの重要性」を新たな係留情報として加えて追加実験を実施した。また,実験方法の変更も行い,群分けを行わず,すべての参加者は競争群と同じ教示を受け,競争を行っている前提で課題に取り組んでもらった。その結果,今回の競争で勝利することが重要だと感じている参加者ほど学習判断が高くなることが示唆された。また,この方法を用いた場合には,競争に関するポジティブな信念と学習判断にも正の相関があることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本実験において仮説は支持されなかったものの,探索的な分析から仮説を構成し直し,新たな仮説についてもある程度検証できた点については,予想以上の成果であった。一方で,令和4年度中に次年度に実施予定の実験の準備を行う予定であったが,その準備が不十分なものとなった。以上の点から総合的に判断して,おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度に得られた知見に基づき,仮説を構成し直した上で,実験を実施する。概ね計画通りに実施する予定ではあるが,令和4年に実施した実験の結果を踏まえて適宜手続きの修正を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)