Project/Area Number |
22K03147
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
河野 荘子 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (00313924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 英生 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (30508669)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 非行からの立ち直り / コーピングの柔軟性 / 心理教育プログラム / 非行少年 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、まず、非行少年と一般青年とで、不当な扱いを受けた場面でのコーピングのあり方の違いを明らかにする(研究1)。次に、非行少年と一般青年とで、不当な扱いを受けた場面で喚起される罪悪感や屈辱感が、コーピングの柔軟性にどのような影響を及ぼすのかモデル化し、比較する(研究2)。また、「非行から立ち直るための力」が、屈辱感を弱め、コーピングの柔軟性を高める可能性も検討する(研究3)。不当な扱いを受けたと感じてから、再非行せずにすむまでのプロセスを、半構造化面接を通して明らかにする(研究4)。最後に、コーピングの柔軟性を高める心理教育プログラムを作成する(研究5)。
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Outline of Annual Research Achievements |
しばしば、ストレスは、非行からの立ち直りの阻害要因と言われるが、実際は、同じようなストレスを受けても再非行をしない者とする者とがいる。おそらくストレスへの対処(以下、コーピング)が適切にできないことが、再非行に影響しているのであろう。本研究では、再非行に関係するストレスに対して、適切なコーピングができることが、再非行を減少させると考える。そして、「コーピングの柔軟性」という概念を用いて、非行少年のコーピングの様相を明らかにすることで、非行から立ち直るために重要な鍵となる心理的要因を見出し、新しい心理教育プログラムを作成することを目的とする。 コナースミスら(2000)のコーピング尺度は、最近では、COVID-19、がんや脳腫瘍といった、ストレス状況を個別に設定した上で用いるようになっている。そこで、本年度は、コナースミスらの許諾を得て、不当な扱いを受けるというストレス状況下での、反応の柔軟性尺度日本語版を作成することを目指し、先方とのやり取りをおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
学内の業務が多忙である上、コロナの蔓延の影響で、研究の遂行に支障が出たため。 また、海外の研究者が作成した尺度を使用する方が、申請者のこれまでの研究との連続性が担保されるため、尺度使用の許可を得ようと問い合わせをかけたが、先方からの返答が来ず、現在に至っている。そのため、何度も各方面からのアプローチをおこなっており時間がかかっている。 一方で、このままでは時間ばかりが過ぎていくため、当初予定していた尺度以外のものを使用するなど、異なる手法で研究をおこなえないか検討中でもある。 以上、当初予定していなかったハプニングが起こったため、研究の遂行に支障が出てしまい、進行がやや遅れてしまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画を遂行するため、コナースミスらの作成した尺度の使用許諾が得られるようアプローチを続ける。 一方で、研究を適切に進めるため、異なる方法も検討中である。コナースミスらの尺度は、意識的なコーピングと無意識的な反応の両方を測るものであるが、わが国で開発された、コーピングの柔軟性尺度や恥と罪悪感に関する尺度などを使用すれば、尺度内容は異なっていても、同じ方向性の研究が進められる可能性がある。「コーピングの柔軟性尺度」と「恥と罪悪感に関する尺度」は尺度作成者から使用許諾を得ている。今後、「無意識的な反応」をどのようにして測るか検討する。 上記で十分対応可能であると判断できれば、質問紙を実施し、非行少年と一般青年を対象に実施し、分析、モデル化を試みる。
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