慢性的な睡眠障害を緩和するためのコーピングの柔軟性に関する基礎研究
Project/Area Number |
22K03159
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | University of Human Environments |
Principal Investigator |
加藤 司 人間環境大学, 総合心理学部, 教授 (50408960)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | コーピング / コーピングの柔軟性 / 慢性疾患 / QOL / 慢性疲労 / Sleep / 慢性ストレス / 慢性睡眠障害 |
Outline of Research at the Start |
同一のストレスを経験しても、心理・身体的ストレス反応の程度は個人によって異なり、その個人差を説明する主要な概念のひとつがコーピングです。コーピングには複数の方略があります。それぞれの方略の効果は個人が置かれている状況などによって異なることが知られており、特定の方略を用いることが必ずしもストレスを緩和(悪化)するわけではありません。そこで、注目されている概念が、「ストレス状況に応じて、コーピング方略を柔軟に用いる(変化させる)能力」を意味するコーピングの柔軟性です。なぜなら、豊かなコーピングの柔軟性がストレスを緩和すると考えられているからです。
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Outline of Annual Research Achievements |
申請した研究は、 慢性ストレスが睡眠障害の主要な原因であることは、良く知られています。本研究の目的は、慢性ストレスに曝されている人々のストレスを低下させ、その結果、彼らの睡眠障害の症状を緩和することです。その際に、本研究では、慢性ストレスを低下させる方法として、ストレスに対するコーピング(対処行動)の柔軟性(coping flexibility)に焦点を当てます。 本研究の目的は、「豊かなコーピングの柔軟性が慢性ストレスを低減させ、その結果、睡眠障害の症状も緩和する」という仮説を実証することです。同時に、その前提となる「慢性ストレス状況が睡眠障害のひとつの原因である」ことも実証します。 2023年度の研究では、提出した研究計画書に従って、着実に研究を実施いたしました。具体的には、以下の通りです。 実験によるアプローチ:ストレス課題を提示し、その課題に対するコーピング方略の変化と心理・身体的ストレス反応を測定しました。慢性的うつ症状を抱えている人々、慢性的疼痛を抱えている人々のデータ(前回、前々回に採択された科研によって得たデータ)と比較するために、課題、心理・身体的ストレス反応、コーピングの柔軟性の測定は、前回採択された研究で使用した方法と同一です。具体的に言えば、心理・身体的ストレス反応は、質問紙、唾液バイオマーカー(コットン法:コルチゾール、sIgA、α-amylase)や心拍動数(時間範囲分析と周波数範囲分析:hart rate variabilityやlow-frequency/high-frequency率など)などによって測定しました。コーピングの柔軟性は二過程理論で提唱している方法によって測定しました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究を阻害するようなアクシデントには遭遇することなく、研究は、研究申請書に記載した通り順調に進展している。今年度の研究(より正確なもの)も申請に従った作成できた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は順調に進展しており、提出した申請書に従って、より詳細な研究計画を立て、実施している。研究計画に変更はない。具体的には、以下のような計画である。①実験によるアプローチ: 申請者は12か月後のフォロ検査を、研究協力者は6か月後及び12か月後のフォロ検査を実施します。得られたデータは、すでに保有しているうつ病患者(前々回採択)及び慢性疼痛患者(前回採択)のデータと比較検証を行います。②縦断的質問紙調査: 上記の研究を継続します。また、今回申請した研究データは、これまでに得た労働組合のデータと比較します。参加者には個別データをフィードバックします。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)