Project/Area Number |
22K03216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10040:Experimental psychology-related
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
根岸 一平 金沢工業大学, 情報フロンティア学部, 准教授 (30644984)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 色覚多様性 / 2色覚 / 輝度変化 / 色弁別 / 視覚情報処理 / 色覚 |
Outline of Research at the Start |
色覚障害者にも見やすいように考慮されたカラーユニバーサルデザインは、現状では完全に浸透しているとはいえない。そこで本研究では、色覚障害者への対応をコンテンツ制作者ではなくコンテンツを呈示するデバイスで行うことを目的とし、色情報を輝度の時間変化に対応させた画像呈示法を開発する。 これを実現するため、本研究では輝度の時間変化に対する人間の弁別能力や、輝度の時間変化によって表現した色に対する人間の識別能力を調査し、それらの人間の特性を踏まえてスマートフォンなどの端末上で動作するアプリケーションを作成する。
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Outline of Annual Research Achievements |
この研究は、2色覚者のための新しい色情報提示方法として、輝度の時間変調をもちいるというものである。そこで、予備実験として、正弦波状の明るさの変化についての弁別閾値を測定し、本実験に用いる輝度振幅のパラメータを決定する必要があった。予備実験では3色覚者を被験者として採用し、結果としてHSV空間状でのV値において2.8が輝度振幅の弁別閾値であることが確認された。この結果について、今後HSVの値をコントラスト値に変換することによって、本実験で採用する視覚刺激の輝度を設定することができる。 次に、輝度変調刺激を高精度で呈示するために専用のグラフィックカードとディスプレイを導入して高時間解像度(240Hz)で画像を呈示するシステムを作成した。実際にディスプレイが240Hzで動作することを確認した。この際に、画像呈示方法によってはリフレッシュレートに演算が追いつかないため、実験プログラムではアルゴリズムを工夫して計算量を減じる必要があることもわかった。 また、2色覚者と3色覚者、2色覚者の色の見えをシミュレートした画像を3色覚者が見た場合の印象をSD法と一対比較法によってそれぞれ調査することによって、2色覚者が色から感じる心理的な印象について調査を行い、2色覚者の場合は色刺激の呈示方法によって色から受ける印象が変化することを明らかにした。この研究についての論文をThe Journal of the Optical Society of America Aに投稿し、掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高時間解像度の視覚刺激を呈示する際に、プログラムの内容によってはリフレッシュレートに演算が間に合わないことが判明し、その対策のためのプログラミングに時間を要したため当初予定よりも進捗が遅れている。対策プログラムは完成しているため、今後この問題が進捗に影響することはないと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
刺激提示の際に必要なおおよその輝度変調の振幅がわかったので、振幅・周波数・位相のいずれを変化させて輝度変調を行った場合に最も容易に違いが認識できるのかを明らかにするための実験を行う。その後、色の違いを輝度変調に変換するための実験プログラムの作成などの準備を進める。また、本研究の成果をもとに実用できるアプリケーションを作成するための開発環境を整え、その後アプリケーション開発を開始する。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)