Project/Area Number |
22K03240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
永井 保成 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50572525)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 代数幾何学 / モジュライ理論 / 射影幾何学 / 退化理論 |
Outline of Research at the Start |
高次元の非特異射影代数多様体の基本的なビルディングブロックである既約シンプレクティック多様体に特徴的な幾何学的構造をより深いレベルまで明らかにしたい.特に,既約シンプレクティック多様体の中でも一般Kummer型と呼ばれるものたちについて,その射影空間内での定義方程式の有様をとらえ,極限操作によってどのように壊れるかという退化の問題を追求する.
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度も引き続き既約シンプレクティック多様体の射影モデルに関する研究を行った.5月にはイタリア・ミラノ大学にて行われた既約シンプレクティック多様体とモジュライ空間に関する国際研究集会に組織委員の一員として参加し,またフランス・ナント大学で行われた国際研究集会に出席して最新の研究状況をについての情報収集を行うとともに,参加者との意見交換・討論をを行なった.9月にはドイツ・マインツ大学に2週間滞在し,当地のManfred Lehn氏と共同して行う研究に関して重点的に討議を行ない,また,イタリア・ボローニャ大学で行われた研究集会に参加して,曲面の退化に伴うヒルベルトスキームの退化に関する連続公演を行なうなどした. 既約シンプレクティック多様体の主な構成法は,K3曲面に関連する対象のモジュライ空間を考える方法(いわゆるヒルベルト型)か,アーベル曲面に関連する対象のモジュライ空間を考えることによって得られるもの(いわゆる一般クンマー型)の2種類に分けられる.本研究では特に一般クンマー型の多様体の族と退化の理解を目指しているが,これはアーベル曲面の族と退化をより深く理解することと関連している.テータ関数・テータ群に関する研究に加えて,2次形式から定まるクリフォード代数など,アーベル曲面,アーベル多様体に関連する代数的・位相幾何学的・関数論的な構成の議論について詳細に研究し,その一般化の可能性について考察を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題である既約シンプレクティック多様体の射影モデルに関連する研究に関して,多くの研究者との交流を深めて複数のアイデアを得ることができた.従来より共同研究を行なっているマインツ大学のManfred Lehn氏との共同研究に関する討議ではある特殊なクンマー曲面の族について,従来とやや異なる理解を導入することの可能性について深く検討している.また,ボローニャ大学のGiovanni Mongardi氏,神戸大学の佐野太郎氏との議論において,特殊な4次元3次超曲面の族からくる退化にともなって,一般クンマー多様体の退化を構成する方法についての新しいアイデアを得ることができたのは大きな全身であった.
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Strategy for Future Research Activity |
ドイツ・マインツ大学のManfred Lehn氏の東京への招聘,またフランス・ナント大学への研究代表者の出張によって,引き続きManfred Lehn氏やChristoph Sorger氏らとの緊密な討議を行なう.また,自らが組織委員として関わり,年1回行われる既約シンプレクティック多様体とモジュライに関する国際研究集会のに関わって最新の研究状況についての国際交流を進めていく.
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