ミラー対称性とモジュライ空間の幾何学の関連の多面的研究
Project/Area Number |
22K03289
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
秦泉寺 雅夫 岡山大学, 自然科学学域, 教授 (20322795)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松坂 公暉 北海道大学, 大学院教育推進機構, 学術研究員 (20926688)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2026: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
|
Keywords | 一般超幾何関数 / 擬写像のモジュライ空間 / マンフォード‐森田類 / ミラー予想 / 幾何学的証明 / 射影空間の超曲面 / オイラーの五角数定理 / 分割コホモロジー / 種数1のグロモフ‐ウィッテン不変量 / 留数積分表示 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、申請者の構築してきた擬写像のモジュライ空間を用いた古典的ミラー対称性の枠組みを高い種数のグロモフ‐ウィッテン不変量に拡張する事、およびより広いクラスのトーリック多様体に広げていく事を目指している。また、本の執筆等を通じて申請者の研究を受け継いでくれる後継者の育成を行なう事も視野に入れている。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は研究分担者の松坂氏とともに、私の構成した2点付きの射影直線から射影空間への擬写像のモジュライ空間の交点数と、射影空間の超曲面についてのミラー対称性で用いられる一般超幾何関数との関係を調べた。まず、超曲面がカラビ‐ヤウ多様体の場合に、超曲面のミラー多様体の周期積分として与えられる超幾何関数が、擬写像のモジュライ空間におけるマンフォード‐森田類を含んだ2点相関関数の一次結合の母関数として表せることを証明した。さらに、その一次結合が、交点数に関する堀方程式が成り立つ事を仮定すると、(2+1)点付きの射影直線から射影空間への擬写像のモジュライ空間の交点数として与えられる(2+1)点相関関数として解釈されることを予想した。これが、2022年度の前半に発表したプレプリントの内容である。その年度の後半で、交点数に関する堀方程式を局所化の手法を用いて証明し、前述の超幾何関数が擬写像のモジュライ空間の(2+1)点相関関数の母関数として表せることを示した。これが、後半に発表した2本のプレプリントのうちの1本の内容である。もう1本において、我々はこれらの結果を一般の射影超曲面に拡張した。以上3本のプレプリントが、2022年度の主な研究成果である。
なお、この年には長年査読中であった射影超曲面のミラー予想の幾何学的証明の論文が、International Journal of Mathematics に受理され、出版された。また、田嶌氏との共著である整数の分割に対するコホモロジー的考察を用いてオイラーの五角数定理とその拡張を証明する論文がMathematical Journal of Okayama University に受理された。この論文は2023年末に出版される予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
擬写像のモジュライ空間とミラー対称性の関連の重要性を明らかにする研究結果が順調に出ていることから、進展の状況は良いと言える。特に、種数0のグロモフ‐ウィッテン不変量についての射影超曲面のミラー対称性の研究は完成したと言っても良いと思う。この勢いで、種数の高い場合についても成果を出したい所である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、種数の高い場合のミラー対称性の研究に力を入れて行きたい。また、本の執筆に関しても活動する予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)