Global study of nonintegrable distributions from the view point of the h-principle
Project/Area Number |
22K03305
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
足立 二郎 北海道大学, 理学研究院, 理学研究院研究員 (20374184)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 積分不可能な接分布構造 / Cartan分布 / ホモトピー原理 |
Outline of Research at the Start |
ある幾何構造がどの様な多様体に入り得るのかは,幾何学の基本的な興味です.ジェット空間と呼ばれる,微分の座標も含めた座標を持つ空間の標準的な構造として現れるような,積分不可能な接分布構造といわれる構造を研究対象とします.そのような構造のうちのいくつかの特徴的なものが存在するための,多様体の位相的な条件を求めることが本研究の目的です.その様な構造の研究は,局所的な場合がほとんどでした.本研究では閉多様体上の大域的構造を考えます.これは制御理論への展開が望めます.研究の方法は,ホモトピー原理の考え方を使います.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の大きな目的は,多様体上の幾何構造に関する「幾何学的」研究と「トポロジー的」研究をの関連を追求することである.考察のアイディアや証明の方針として,ホモトピー原理の考えかたをが鍵になると想像している.2022年度に行った研究では(3,5)-分布とそれに関連する幾何構造に関して,考察をした.特に,閉多様体上での構造の存在や分類は微分トポロジーにおける自然な興味である. (3,5)-分布とは,5次元多様体上の最も積分が不可能な階数3の接分布構造である.すなわち,5次元多様体上の各点に3次元の接部分空間を対応させる接分布構造であり,1回のLieかっこ積でその多様体の接束になるものである.これは,ロケットの制御や机上を転がるボールのモデルとして現れる構造である.またCartanの(2,3,5)分布や,特殊多重旗構造と呼ばれる幾何構造の一部分とも考えられる. (3,5)-分布に関しては,5次元閉多様体でその接束が自明な3次元部分束を持つことが存在の必要十分条件であることが分かった.また分類に関しては,5次元多様体を固定した時に,2つの(3,5)-分布が形式的構造としてホモトピックであれば,(3,5)-分布としてホモトピックであることが分かった.ここで形式的構造とは,階数3の接分布構造とその上の1次独立な2つの2形式のことである. すなわちこの形の研究は,多様体上の幾何構造が多様体の位相的な性質に影響することを意味している.さらに,トポロジーと微分幾何学の相互作用による双方の発展のみならず,制御理論への寄与も期待できる. そして,2022年度中に研究対象を関連する他の接分布構造へ拡大させている. 研究の一部は国内外の研究者たちとの共同研究として進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の蔓延が,研究の進捗にも大いに影響した.講義準備や学生対応に費やす時間の飛躍的に増加した状態が続いた.昨年度までの経験もふまえて,隙間のほんの僅かな時間に研究を続けようと努めた.しかし,依然として計画にはとても追いつかなかったと言わざるを得ない. まとまった時間が取れなくなったことは,研究結果や情報収集や共同研究に影響が大きかった.
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Strategy for Future Research Activity |
まず,感染症がおさまって研究時間を確保できる状況になることを祈る. 研究結果の公開の遅れを取り戻したい. 様々な幾何構造の存在に関する共同研究に関しては,できれば直接に会って議論することによって,進行を加速したい.必要に応じて新しい方法を模索しながら進めていきたい.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)