Project/Area Number |
22K03322
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
福本 善洋 立命館大学, 理工学部, 教授 (90341073)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 4次元軌道体 / 有理ホモロジー3球面 / ホモロジー同境群 / Donaldson理論 / Seiberg-Witten理論 / 指数定理 / スプライシング / Neumann-Siebenmann不変量 / 4次元軌道体 / ホモロジー同境 / 有理ホモロジー球面 / 平坦接続 |
Outline of Research at the Start |
軌道体はその各点の近くではユークリッド空間を正多面体群など有限群による作用で割った空間としてみえる多様体の一般化であり,多様体を有限群の作用で割ると軌道体になる.しかしながら,一般にその逆は成り立たない.本研究では軌道体の次元が4次元である場合に,それがどのような条件のときに,そしていかにして4次元多様体の有限群作用による商空間として実現できるかという問題に取り組む.これによって4次元多様体の変換群と4次元軌道体を双方の観点から研究することが可能となる.そして,この問題にゲージ理論を応用することによって,それらの位相構造および微分構造の相違に関する深い知見が得られるものと期待される.
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度では,負定値閉4次元軌道体の有限一意化の可能性に関する課題a,並びに2次元の特異集合をもつ負定値とは限らない4次元閉軌道体上のインスタントン・モジュライ空間に関する課題bに関連して,特にSeifert有理ホモロジー3球面の間の同境に関する以下の研究を実施した. 1) 2つのSeifert有理ホモロジー3球面の間を結ぶ自然な4次元軌道体の同境を構成し,対応する特異ファイバーに伴って生じるレンズ空間の錐の近傍を取り除いて得られる境界つき4次元多様体の相対ホモロジー群などの構造を決定した.これにより,Neumann-Siebernmann不変量およびw不変量の関係式が同境の符号数,およびレンズ空間錐の寄与を通じて組織的に得ることが可能となる. また一方で,有理ホモロジー3球面上の結び目で分岐する有理ホモロジー3球面のbounding genusに関する課題cとの関連において, 2) 複数のSeifert有理ホモロジー3球面に付随した軌道体円板束の間の鉛管操作で得られる鉛管型4次元軌道体を組織的に構成し,それらのNeumann-Siebenmann不変量やw不変量の算出,およびbounding genusの下界評価の計算機実装を行い、とくにNeumann-Siebenmann不変量の値の分布を解析することで,その値が媒介変数とともに線形的に1ずつ増大するSeifertホモロジー3球面の族の存在を確認した.これによりSeifertホモロジー3球面の間のスプライシング操作を通じて,それらのbounding genusの値の分布を大規模かつ組織的に探索することが可能となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
インスタントン・モジュライ空間の解析において,とくにバブル現象とともに生成される平坦接続やモジュライ空間の向き付け,およびインスタントン数が大きな場合の技術的な問題点の解決に時間を要するとともに,今年度に足の治療を行ない歩行が困難であったため国内外の移動が叶わず,研究者間の交流が十分に行えなかったことも理由として考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は問題の設定,および研究の優先順位の見直しとともに,国内外の研究者との活発な交流を通じて問題点の解決を図り,研究の推進に努める.
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