Study on convergence rate of weakly computable reals
Project/Area Number |
22K03408
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12030:Basic mathematics-related
|
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
宮部 賢志 明治大学, 理工学部, 専任准教授 (00583866)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | 弱計算可能実数 / Solovay還元 / リプシッツ連続 / 符号付き桁数表示 / 計算可能解析 / ランダムネス |
Outline of Research at the Start |
実数は複雑な対象であり,しばしばコーシー列などの近似列を通して理解される.実数の複雑性を理解する方法は様々あり,計算可能な近似列の収束速度を通して比較するのがSolovay還元である.またKolmogorov複雑性によってランダム性を比較するのはK還元と呼ばれる.left-c.e.実数と呼ばれる単調に近似できる実数に対してはこれらの関係がよく調べられている.本研究ではd.c.e.実数と呼ばれるより広い実数のクラスについて,近似可能性とランダム性の関係を明らかにすることを目的としている.
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究では弱計算可能実数に対するSolovay還元の新しい特徴付けを得た. 計算論において,実数の複雑さを何らかの還元により比較し,その構造を調べる研究がよく行われている.ランダムネスの理論で現れる弱計算可能実数の族は計算可能実数の族よりも広い実数の族で,Solovay還元は近似しやすさによる弱計算可能実数の半順序である.最近になって,左c.e.実数に対するSolovay還元とリプシッツ連続な計算可能性関数の関係が明らかになった.左c.e.実数の集合は弱計算可能実数の集合よりも小さい.そこで解析的なアプローチによる弱計算可能実数の近似可能性について理解を深めることを目的に研究を進めた. その結果,計算可能解析学でよく用いられる符号付き桁数表示でのuse関数の制限によりSolovay還元が特徴付けられるという結果を得た.use関数はTuring還元において神託にアクセスする場所の上限を表現する関数である.2進展開表示でのuse関数の制限による還元は計算可能リプシッツ還元(cL-reducibility)として知られており,Solovay還元と比較不可能であることも知られている.本研究での結果はこの事実のより自然な形での改良と見なすことができる.また,弱計算可能実数に対するSolovay還元のリプシッツ連続関数を用いた特徴付けも得た.その特徴付けは複雑だが,いくつかのより単純な変種とは異なることも示した.これらの結果に基づいて,多くの弱計算可能実数の族が実閉体となることを示した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度において,弱計算可能実数に対するSolovay還元の新たな特徴付けを得た.この特徴付けは,近似可能性や収束速度の分析において,非常に有用な手法となる.また,関連する還元についての理解も一層深まっている.全体として,研究は順調に進展しており,目標に向けて着実な成果を上げている. 一方で,様々な事情により国内外への出張が減少しており,他の研究者との情報交換の機会が限られている.今後の課題として,積極的に国内外の研究者とコラボレーションを図り,情報交換の場を増やすことが重要であると考えている.これにより,研究の進展をさらに加速させることが期待できる.
|
Strategy for Future Research Activity |
まずはこれまで得られた成果を,論文にまとめて発表する.具体的には,弱計算可能実数に対するSolovay還元とリプシッツ連続関数,および符号付き桁数表示のuse制限による特徴付けに関する結果を中心に取り上げる. 今後の研究推進方策として,以下の点に注力していく予定である.(1) quasi-Solovay還元とヘルダー連続性の対応関係を弱計算可能実数に拡張する.(2) 2つの弱計算可能実数の誤差比の収束に関連する強Solovay還元の定義を明確化する.(3) 上記の研究成果と、speedable realやnearly computable realとの関連性を探る.これらの研究方針に沿って,研究を継続的に進めることで,さらなる成果の創出を目指す. また,関連する研究を行っている研究者と情報交流を行う.
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)