Project/Area Number |
22K03420
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12040:Applied mathematics and statistics-related
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
犬伏 正信 東京理科大学, 理学部第一部応用数学科, 准教授 (20821698)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | ナビエ-ストークス方程式 / データ同化 / リザバーコンピューティング / 一般化同期 / 安定性解析 / リヤプノフ指数 / ナビエ-ストークス乱流 / 力学系 / 不安定性 / 次元縮約 / 慣性多様体 |
Outline of Research at the Start |
近年データ科学は急速に発展しており,流体乱流への様々な応用(予測,モデリング,制御,データ同化)が期待されている.ところが乱流が持つ強非線形性と巨大自由度性がデータ科学の単純な応用を阻んでいる.そこで,データ科学の応用のための流体力学系の分解を考える.先行研究によって乱流アトラクタの分解が調べられているが,本研究ではその分解を軌道不安定性の観点から特徴付ける.さらに流体力学系の分解に関する知見を,新たなデータ駆動型手法の開発に繋げる.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,軌道不安定性に着目して流体力学系の分解について調べ,その知見をデータ駆動型手法の研究に応用することである.今年度の成果として,3次元周期境界領域におけるナビエ-ストークス乱流の大/小スケールの分解,特に小スケールの隷属性を調べた.特に,連続データ同化の成否を安定性の問題として扱う理論的枠組みを提案し,論文(Inubushi, Saiki, Kobayashi, and Goto, PRL 2023)を出版した.安定性は横断的リヤプノフ指数を用いることで判定可能であり,実際に3次元周期境界領域におけるナビエ-ストークス乱流を対象に横断的リヤプノフ指数を計算し,その符号の変化によってデータ同化の成否を特徴付けた.特に,最大リヤプノフ指数のレイノルズ数依存性の議論を基に,連続データ同化のレイノルズ数依存性に示唆を与える結果を得た. 本研究課題はデータ駆動型手法への応用を目標に掲げており,今年度はこのための鍵となる手法としてリザバーコンピューティングに関する研究も進めた.具体的には,一般化同期写像に関する数学的研究をもとに,一般化された読み出し出力をもつリザバーコンピューティング(Reservoir Computing with Generalized Readout)を提案し,数値実験を通してその性能を実証した.数学的研究を基にした議論により,精度向上は期待通りであったが,当初の予想以上にロバスト性が向上していることが見出された.これは流体力学系のダイナミクスを本手法で近似する際には好ましい性質である.今後は,本手法を重要な要素として,上記の流体力学系の分解に関する研究成果と融合させて,新たなデータ駆動型手法を開発する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
今年度は計画していた分解に関する研究について論文出版(Inubushi, Saiki, Kobayashi, and Goto, PRL 2023)を行い,さらにデータ駆動型手法の主要な構成要素として,リザバーコンピューティングに関する研究においても当初予期していなかった新たな進展もあったため.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題によって明らかになった流体力学系の分解に関する性質に関する知見(Inubushi, Saiki, Kobayashi, and Goto, PRL 2023)と,リザバーコンピューティングの新しい提案手法を組み合わせ,新たなデータ駆動型モデルを研究する.特に,流体運動の散逸力学系としての特徴を利用し,データ駆動型の低次元化手法を研究する.
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