Project/Area Number |
22K03726
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 17020:Atmospheric and hydrospheric sciences-related
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Research Institution | Japan, Meteorological Research Institute |
Principal Investigator |
石橋 俊之 気象庁気象研究所, 気象観測研究部, 主任研究官 (30585857)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | データ同化 / 数値天気予報 / 大気解析 / 経験的調整 |
Outline of Research at the Start |
大気状態を高精度で解析(推定)することは大気のカオス性により難しい科学的問題である。データ同化は、大気に関する膨大な情報(観測、予測、物理法則)を確率密度関数によって無矛盾に統合してこれを可能にする。しかし、データ同化には多くの経験的調整パラメータが含まれており、解析精度を強く制限している。特に各情報の確率密度関数は、経験的パラメータの塊となっている。本研究の目的は、経験的パラメータに依存しない高精度な大気解析の実現である。このために、大規模アンサンブルによる新しい客観推定法の構築等により確率密度関数を精緻に推定する。本研究により大気解析の精度が飛躍的に向上する。
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Outline of Annual Research Achievements |
大気状態を高精度で解析(推定)することは大気のカオス性により難しい科学的問題である。データ同化は、大気に関する膨大な情報(観測、予測、物理法則)を確率密度関数によって無矛盾に統合してこれを可能にする。しかし、データ同化には多くの経験的調整パラメータが含まれており、解析精度を強く制限している。特に各情報の確率密度関数は、経験的パラメータの塊となっている。本研究の目的は、経験的パラメータに依存しない高精度な大気解析の実現である。このために、大規模アンサンブルによる新しい客観推定法の構築等により確率密度関数を精緻に推定する。本研究により大気解析の精度が飛躍的に向上する。 2023年度は、全球大気数値予報システムを拡張して、水平解像度20kmの高解像度な全球変分法同化システムのアンサンブル(100メンバ)により、完全に流れ依存した背景誤差共分散行列を客観推定した。高速化のためにファイル入出力はMPIプロセスごとに分割した。また、予報モデルの時間ステップや変分法評価関数最小化のための繰り返し計算回数を予想精度を維持しつつ調整することで計算量を1/5程度とした。観測誤差共分散行列については、Desroziers et al.(2005)の手法によってマイクロ波輝度温度観測の誤差統計の流れ依存性も含めて客観推定した。客観推定されたこれらの誤差共分散行列を追加的な補正なしでそのままデータ同化に用いた結果、従来の経験的な誤差共分散行列を用いた場合と比べて、高精度な解析や予報場が得られることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿って順調に研究成果はでており、査読論文投稿を準備中であるが、論文出版が次年度以降になること、及び、国際学会等での発表やストレージ整備については次年度以降に延期したため、”概ね順調に進展している”とした。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度(2024)は、研究計画に従い、新しい観測誤差共分散行列推定手法として、大規模アンサンブル同化を用いて、モンテカルロ法で直接流れ依存性まで含めて推定する。また、所属機関の計算機システム更新に伴い実験システムの移植作業を行う。
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