Study on decadal Arctic Ocean warming using time series observations
Project/Area Number |
22K03728
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 17020:Atmospheric and hydrospheric sciences-related
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
伊東 素代 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(北極環境変動総合研究センター), 副主任研究員 (60373453)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 北極海 / 海洋物理 / 海洋温暖化 / 環境変動 |
Outline of Research at the Start |
近年北極海で起こっている海洋温暖化と海氷減少は、太平洋側北極海で最も顕著で、その原因である高温な夏季太平洋水の熱輸送量の実態を解明することが急務である。しかし、従来の観測手法では、海洋表層を中心に分布する夏季太平洋水の時系列変動を捉える係留系観測は実施することができず、その熱輸送量は明らかになっていなかった。そこで、本研究では、夏季太平洋水の主要流路上にあるバロー海底谷において、近年開発された新たな手法を導入することで、海洋表層の時系列観測に挑戦し、夏季太平洋水の熱輸送量の定量化を実現する。バロー海底谷は、国際北極科学委員会のプロジェクトの重点海域でもあるため、国際協力にも貢献できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
現場観測としては、2022年9月に海洋地球研究船「みらい」にて、北極海バロー海底谷の係留系3系の回収を行ない、1年間の良好なデータを取得することに成功した。また、本研究課題で導入した表層観測システムを取り付けた係留系3系を再設置し、2024年9月「みらい」での回収まで2年間、データ取得を継続する計画である。更に、バロー海底谷での詳細な熱量把握行うため、「みらい」航海中の8月下旬と9月中旬の2回、係留系地点を含む観測ラインで海底谷横断の詳細観測を実施した。海盆域での熱量把握のため、「みらい」とカナダ沿岸警備隊砕氷船「ルイ・サンローラン」で連携して、広域の海洋観測を実施した。
これまで取得した係留系観測データの解析については、2022年9月までのバロー海底谷の流量、熱輸送量の長期の季節、経年変動の見積もりを行ない、気象、海氷データとの比較することで、原因の考察を進めている。熱輸送量の長期変動については、国際学会等での研究発表も行なった。また、2021年9月に設置した係留系から、試験的に表層観測システムを取り付けており、2022年9月データ回収に成功した。2023年度中に学会等で研究発表するため、得られた1年分のデータの解析を進めている。
この研究課題では、夏季太平洋水の主要流路上にあるバロー海底谷において、近年、開発された新たな手法を導入することで、海洋表層の時系列観測に挑戦し、夏季太平洋水の熱輸送量の定量化を実現することを目的としている。2022年度は、1年分の良好なデータが取得し、新たなデータ取得を開始でき、順調に進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現場観測については、北極海バロー海底谷の係留系3系の回収、再設置ともに予定通り実施することができた。回収した係留系のデータは良好であった。また、表層観測システムについても、2022年9月から予定通り係留系観測を開始した。熱量把握のための海洋観測も海洋地球研究船「みらい」とカナダ沿岸警備隊砕氷船「ルイ・サンローラン」で予定通り実施した。
データ解析については、これまで取得した係留系観測データや2021年から試験的に開始した表層観測システムのデータの解析を進めている。熱輸送量の長期変動については、国際学会等で発表を行なった。
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Strategy for Future Research Activity |
現場観測については、当初計画では2023年9月に海洋地球研究船「みらい」で、係留系の回収、再設置を行なう予定であったが、航海日数や観測磁器の制限から、2024年9月への実施に延期する予定である。熱量把握のための海洋観測は、「みらい」とカナダ沿岸警備隊砕氷船「ルイ・サンローラン」での実施に加えて、アメリカ砕氷船での実施も交渉中である。
データ解析のうち、3.バロー海底谷の熱輸送量変動の原因解明」については、英文論文を執筆し投稿する。「2.バロー海底谷の熱輸送量の定量化」については、2022年度から1年分観測した海洋表層の時系列観測のデータの解析を進め、国内学会で発表する。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Horizontal distribution of surface microplastic concentrations and water-column microplastic inventories in the Chukchi Sea, western Arctic Ocean2023
Author(s)
Ikenoue Takahito, Nakajima Ryota, Fujiwara Amane, Onodera Jonaotaro, Itoh Motoyo, Toyoshima Junko, Watanabe Eiji, Murata Akihiko, Nishino Shigeto, Kikuchi Takashi
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Journal Title
Science of The Total Environment
Volume: 855
Pages: 159564-159564
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Monitoring Alaskan Arctic Shelf Ecosystems Through Collaborative Observation Networks2022
Author(s)
S. Danielson, J. Grebmeier, K. Iken, C. Berchok, L. Britt, K. Dunton, L. Eisner, E. Farley, A. Fujiwara, D. Hauser, M. Itoh, T. Kikuchi, S. Kotwicki, K. Kuletz, C. Mordy, S. Nishino, C. Peralta-Ferriz, R. Pickart, P. Stabeno, K. Stafford, A. Whiting, R. Woodgate
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Journal Title
Oceanography
Volume: 35
Pages: 198-209
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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