Project/Area Number |
22K03748
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 17040:Solid earth sciences-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
矢部 康男 東北大学, 理学研究科, 准教授 (30292197)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 震源断層掘削 / 断層摩擦 / すべり量依存性 / 法線応力依存性 / AE活動 / 変形構造 / 応力場 / 摩擦特性 / 陸上科学掘削 / ICDP-DSeis |
Outline of Research at the Start |
地震を起こす断層の強度がどの程度であるのかは,地震の発生過程を理解するための最も基本的な知見のひとつですが,地下深く(数km以深)にある断層に作用している力を直接測ることが難しいため,これまではよくわかっていませんでした. 2014年8月に南アフリカで発生したM5.5の地震の震源域直上には,最大で2.9kmの深さで金の採掘を行っている鉱山があり,その坑道から震源断層を貫通する掘削(ICDP-DSeis計画)が行われました.本研究では,この掘削で得られた岩石試料の分析から,振源断層の強度や断層周辺に作用している力(応力)を明らかにすることを試みます.
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に行った摩擦すべり実験の結果の精査を行った. 実験開始直後はすべての実験ですべり速度強化の摩擦特性が見られたが,加水条件のランプロファイア以外は,累積すべり量の増加に伴ってすべり速度弱化の摩擦特性委に変化した.この原因を明らかにするため,実験後のガウジの変形構造を観察した.実験後に撮影した写真からは,乾燥及び加水条件で変形したクラウン溶岩試料と乾燥条件で変形したランプロファイアダイク試料では変形構造としてリーデルシアが卓越するのに対して,加水条件で変形したランプロファイアダイク試料ではP‐シアが卓越していた.リーデルシアに沿ってすべりが生じるとガウジ層は薄くなるが,P‐シアに沿ったすべりではガウジ層が厚くなる.このため,法線応力に対して仕事をするかどうかが摩擦特性の違いを生じている可能性がある. 変形構造をさらに詳細に調べるため,実験後のガウジ層をエポキシ樹脂で固定し,高知大学海洋コア国際研究所の共同利用により,高分解能X-CT撮影を行った.その結果,目視で確認された上記の変形構造がガウジ層内部にも発達していることが確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
摩擦すべり実験の結果の解釈を進めた. 変形率変化法(DRA)による応力測定用試料の整形を開始した.
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Strategy for Future Research Activity |
最大800文字(1600バイト)、改行は5回まで入力可。 摩擦特性のすべり量依存性のメカニズムを調べるため,東北大学地球科学専攻の澤助教の協力を得て,電子顕微鏡による詳細な変形構造の観察とエネルギー分散型X線分光法(SEM-EDX)による鉱物分布の観察をおこなう. DRAによる応力測定を進める. 摩擦すべり実験結果から明らかになった余震域の摩擦特性は,本震の発生を説明できないので,本震時のすべり域に達する新たな掘削計画の検討を進める.
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