Kink-band strengthening of Ti-based high entropy mille-feuille structured materials
Project/Area Number |
22K03808
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 18010:Mechanics of materials and materials-related
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
徳永 透子 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30767299)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | チタン合金 / ハイエントロピー合金 / ミルフィーユ材料 / 高強度材料 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,金属材料の強度・延性トレードオフ関係を打破すべく,ハイエントロピー合金の高い高温強度特性と,硬質/軟質相から成る複相合金「ミルフィーユ材料」の高強度・高延性特性を融合させることによる,新規超高強度軽量材料の創製に取り組む.特に,Ti系共晶型ハイエントロピー合金の層状組織配向化制御に取り組み,キンク帯形成の誘導,これを通じたキンク強化の発現による超高機能性構造材料の開発可能性を検討する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,Ti系共晶型ハイエントロピー合金に主に着目し,層状組織の方位を制御し,ミルフィーユ材料独特のキンク強化を誘導することを目指した.本年度は過去に報告されているTi系共晶型ハイエントロピー合金(TiCoFeMnNi系,TiAlCrNbZr系,TiCoFeMnNi系)を含むFeCoCuNiTi,FeCoCrNiTi,FeCoMnNiTi系といった計18種の合金をアーク溶解法により溶製し,一部合金に対しては更にブリッジマン法を用いた一方向性凝固による組織配向化を行った.FeCoCrNiTi合金系においては,初晶の間に層状組織の発達が確認され,その層状組織においてはアーク溶解時の熱流方向に対して配向化していることが確認された.一方,FeCoMnNiTi系合金では,層状組織の発達は認められなかったものの,過去にキンク帯の形成が確認されたMg基LPSO相の組織と酷似した特徴的な板状結晶粒の形成が確認された.また,作製した種々の合金について,室温~800℃における圧縮試験を実施し,力学特性と組織形態の相関を調査した.FeCoCrNiTi系合金の圧縮試験においては,当初の研究目標であった2GPaを超える高強度を達成することができた.しかしながら,層状組織と共存する初晶を起点に破壊が生じ,更なる組織制御の必要性が示唆された.板状結晶粒が確認されたFeCoMnNiTi系合金の圧縮試験においては,800℃においても600 MPa程度の高い降伏応力が得られた.また,解析の結果,板状結晶粒は底面4層周期積層からなるD024構造を有しており,LPSO相同様,底面すべりの活動によりキンク帯が形成したことが変形組織観察の結果明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述のように,本研究は当初の研究計画に従い,遅延なく着実に進捗している.作製した合金は目標強度を超える優れた強度を示した.ただ,強度と延性の両立のために目標としていたキンク変形帯の形成は一部条件においてのみしか確認されなかったため,今後は組織の配向化及び熱処理による初晶率の制御からキンク変形帯の形成による高延性化を狙う.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は,上述の通り優れた力学特性を示した合金系において,組織の配向化および初晶率を減少させる熱処理手法の確立を実施する.加えて,合金設計指針の確立を目指し,Fe-Co-Ti三元系合金への第四元系元素の添加による影響を調査する.段階的に元素数を増やし,その影響を調査していくことで,最終的にはミルフィーユハイエントロピー合金の作製を達成し,実用化を見据えた合金開発およびその特性評価を引き続き進めていく.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)