パルス渦電流法よるアルミニウム合金とCFRTPの異種材料接合品の分離技術の開発
Project/Area Number |
22K03818
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 18010:Mechanics of materials and materials-related
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Research Institution | Suzuka National College of Technology |
Principal Investigator |
板谷 年也 鈴鹿工業高等専門学校, 電子情報工学科, 准教授 (00650425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 宰次郎 鳥羽商船高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60825214)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
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Keywords | パルス渦電流 / 熱可塑性CFRP / 異種材料接合品 / 分離技術 / リサイクル / 引張強度評価 / 熱可塑性炭素繊維強化プラスチック / パルス渦電流法 / CFRTP |
Outline of Research at the Start |
近年、異種材料の接合・マルチマテリアル化の取り組みが加速している。リサイクルの際に、各素材へ高効率で分離する技術が求められている。本研究では、パルス渦電流法を用いて、アルミニウム合金と熱可塑性炭素繊維強化プラスチック(CFRTP)の異種材料接合品の接合部をピンポイントかつ瞬間的に加熱することで効率的に各素材へ分離する。次に、分離後のCFRTPについて、加熱によるCFRTPの物性変化を走査型電子顕微鏡等で観察し、その鍵となる引張強度に問題ないかどうかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、異種材料接合品から熱可塑性CFRP(Carbon Fiber Reinforced Thermo Plastics,以下,CFRTP)を分離する技術の開発を行う。パルス渦電流法を用いた誘導加熱システムは、誘導加熱電源(アロニクス社EASYHEAT)を使用することで大電流を流してパルス渦電流を発生させ、異種材料接合品を瞬時に分離する。コイル電流と加熱時間が分離後のCFRTPにどのように影響しているかを明らかにするため、同じ電流でいくつかの異なる加熱時間を設定した。同様に、同じ加熱時間でいくつかの異なるコイル電流を設定し、分離後のCFRTPの引張強度評価を比較する。ほとんどの条件で加熱前と加熱後のCFRTPの炭素繊維や表面状態について大きな変化は見受けられなかったが、SS400とCFRTPの接合部に変化が見受けられるものもあった。誘導加熱による変化があったと考えられる加熱条件でのCFRTP表面の観察を行った。SS400において、コイル電流400Aで7.5sとコイル電流200Aで加熱時間10sである。観察時の倍率は40倍である。加熱分離前と後でCFRTPの繊維線が異なった。コイル電流200Aで加熱時間10sでは表面の一部にボイドのようなものが、見られた。次に、CFRTPの万能試験機を用いて誘導加熱後のCFRTPが再利用可能な強度であるか評価した。万能試験機は、島津製作所 AG-100kNXplusを使用した。分離時間について、400Aの7.5s、5s、2.5sと時間が短くなるほど強度は大きくなっていることが分かった。コイル電流400Aの時の分離時間2.5sの強度は227.7MPaで、コイル電流100Aの時の分離時間3.8sの強度は385.6MPaである。このことから分離可能な最小コイル電流100Aで最小分離時間3.8sの誘導加熱条件が最適と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パルス渦電流法による誘導加熱によってCFRTPと金属の異種材料接合品を高速かつピンポイントで分離することに成功した。加えて、誘導加熱後のCFRTPの引張強度への影響を明らかにした。誘導加熱において、コイル電流が小さくかつ加熱時間が短いほどCFRTPの引張強度を保つことができることを実験で確認までしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
最大応力確認前に、試験片に接着しているタブが外れてしまった。最大応力は確認できなかったが、タブが外れるまでは引張強度の傾向を示しているためこの結果で検討を行なった。今後として、試験片タブが外れない引張強度試験を実施する。そして、誘導加熱していないCFRTPとの比較も行い、分離したCFRTPが再利用可能な強度であるか評価する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)