Project/Area Number |
22K03830
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 18010:Mechanics of materials and materials-related
|
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
長 秀雄 青山学院大学, 理工学部, 教授 (60296382)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 非破壊検査 / CFRP / AE / ラム波 / 分散補償 / 非破壊評価 / アコースティック・エミッション法 / 波形分類 / アコーステック・エミッション / 機械学習 |
Outline of Research at the Start |
CFRPは比強度,比剛性に優れることから様々な場面で金属からの置換えが期待される.CFRPでは微小な損傷が比較的に低い荷重で大量に発生するが,安全性を損なうことはない.一方で安全性を損なう損傷は数が少ないが,その損傷を大量に発生する危険度の低い損傷から抽出・分離できれば,安全性を担保しやすい.そのため本研究ではCFRP内の損傷に伴った発生する超音波(AE波)を評価することで危険な損傷を抽出する手法を提案する.AE波は伝搬媒体や伝搬距離の影響を受けて波形が歪められることから,予め求めた伝搬媒体の特性を用いて歪められた波形を補償し,損傷に関する情報のみを含んだ波形に変換し,損傷の評価する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
1)センサ直径がラム波に与える影響の再検討 ラム波が平面波として考えることができる伝搬距離においてセンサ面全体における積分効果(アバ―チャー効果)について解析的に検討した.その結果,アパーチャー効果を考慮に入れることで有限面積を有する圧電センサで検出した波形の補正が可能となり,さらに音源波形に近い波形を推測することが可能となった.つまり,センサの圧電素子の周波数応答と受感部面積によるアパーチャー効果の両方を補正する必要があることが確認できた. 2)CFRPの減衰の異方性に基づいた周波数スペクトルの伝搬距離依存性の補正 CFRPは異方性を有することからラム波基本非対称モード(Ao)の減衰係数の異方性を計測した.異方性はレーザ超音波法によって一方向CFRPに励起したラム波を様々な方向および伝搬距離で計測し,その波形にウェーブレット変換を行いAoモードのみの減衰係数を各伝搬方向で求めた.求めた減衰の異方性に基づいて伝搬距離が異なる同一音源からのラム波の周波数スペクトルを補正したところ,伝搬距離に依存しない周波数スペクトル上の特徴の抽出することが可能となり,AE波形の特徴量として使用可能であること分かった 3)音源の深さ方向位置とラム波の伝搬モードのエネルギ割合の評価 音源の厚さ方向の位置とラム波の波形の特徴は,ウェーブレットスクィージング処理を行うことでラム波の伝搬モードの分離を行い,それぞれの音源位置に対する分離したモードのエネルギから評価した.その結果,音源が板厚中央にある場合はラム波の対称モードのエネルギが大きく,音源が表面近傍では非対称モードのエネルギが大きくなり,周波数領域の特徴も各モードのエネルギ比の影響をうけることが分かった.また,高次モードが含まれている場合は,異なるエネルギ分布になることも分かった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は,前年度の課題であったセンサ面積の影響(アパーチャー効果)を補正する方法をほぼ確立することができ,等方体であればラム波の分散補償することが可能となった.また,CFRPの特徴の一つである減衰の異方性を考慮に入れる方法についてもほぼ目途がついている.昨年度に挙げた検討必要事項であった音源の深さ方向の位置の影響についても実験と数値計算の両面から概ねその現象を理解することができ,その際に利用したウェーブレットスクィージング処理による伝搬モードの分離は今後の解析においても有用な手段となることが確認できた.今後は他のモード分離方法を検討するとともに引張試験以外の荷重負荷方法(例えばDCB試験やショートビーム3点曲げ試験)によって層間はく離などのAEの特徴を捉える予定である.
|
Strategy for Future Research Activity |
等方体を伝搬するラム波の分散補償やモード分離方法については,概ね完了した.2024年度はCFRPの特徴である異方性を踏まえた評価を行う.2023年度はラム波Aoモードの減衰の異方性を評価したが,2024年度はモード分離を行うことでSoモードの減衰の評価も行う.また,CFRPの曲げ試験やDCB試験で得られる損傷に対応したAE波形の特徴を抽出することを行う.また,分散補償と減衰補正を行い伝搬距離に依存しないAE波形の特徴を自己組織化マップやK-means法などで分類し,CFRPの損傷過程をAEで評価する予定である.
|