Project/Area Number |
22K03904
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 19010:Fluid engineering-related
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 格 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40772067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森西 洋平 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40222351)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 粗視化分子動力学 / 数値計算 / モデリング / Nose-Hoover熱浴 / 熱浴 / 乱流LES / 散逸粒子動力学法 / 粗視化 / 運動方程式 / 分子動力学計算 / 散逸粒子動力学 / 数値モデリング / Mori-Zwanzig formalism |
Outline of Research at the Start |
本研究は,「ミクロ-マクロ間の繋がり」の領域(中間領域)をより正確に,比較的低負荷で数値計算できる数値シミュレーション手法を開発し,複雑流体の輸送現象の根本理解の一助となることを目的とする.このために,すでに流体力学における乱流数値数値計算で広く応用されている乱流LES(Large Eddy Simulation)の着想を,中間領域の計算手法である散逸粒子動力学(DPD)法に取り入れる.そして,改良されたDPD法を様々な流れ場,複雑流体に適用し,乱流制御から生体流動まで多岐に渡る複雑流動関連分野の発展に大きく貢献することを目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,前年度結論に至った結果を基に,分子動力学でよく用いられる熱浴を用いた粗視化手法の構築に取り組み,以下の結果を得た。 ・B-1)粗視化粒子運動方程式のモデリング:本研究では,分子動力学で一般的なレナードジョーンズ(LJ)ポテンシャルのみを作用させた単原子分子系を考え,これを粗視化することを検討した。分子動力学で用いられる熱浴の中で,この系の粗視化に最も適切な熱浴について考察した。結果として,ガリレイ不変型Nose-Hoover(GINH)熱浴が調査した中で最も有用なことが分かった。また,GINH熱浴による粗視化系における物性値は,ポテンシャル力に大きく依存することがわかった。 ・A-3)支配方程式の特性についての主に粗視化の程度の観点からの評価:粗視化粒子の構成数を変化させると,GINH項の温度制御変数と疑質量の性質に違いがみられることが分かった。これらの性質の定式化を試み,この知見を次のB-2)に適用した。 ・B-2)粗視化粒子運動方程式による粗視化粒子計算の評価:A-3)の知見を用いて粗視化粒子計算を実行し,さらに分子動力学の計算結果と比較した。粗視化系の温度の時間変動は,GINH熱浴の温度制御係数のそれに一致した。また,その周波数特性を確認すると,分子動力学計算では存在した高周波成分が取り除かれたようになっており,GINH熱浴による粗視化は,乱流LESにおけるフィルタ化操作に類似した操作であることが示唆された。物性値の比較からは,拡散係数についてはよく再現された。一方で,粘性係数については,そのオーダーは一致するものの,定量的な一致にはさらなる粗視化手法の修正が必要なことが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定であった,「B-3)DPD支配方程式のより良いモデル化を探索」に対応する作業を若干継続中であるものの,2023年度に予定していた実施計画どおりに研究が進展しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定どおり,【C)様々な流れ場,複雑流体への適用】を実施することを予定している。 C-1)異なる流れ場計算:一様せん断流れ,ポアズイユ流れに適用することで,提案した粗視化手法の流れ場計算に対する適用性を調査する。また,これらの流れ場計算により,正確なせん断粘度を算出する。 C-2)複雑流体計算に適用:気迫高分子流体の粗視化への適用を検討しているが,現在達成している粗視化構成数よりも大きな数が必要な場合,提案する手法の,より大規模な粗視化への適用性についての検証を優先して行う。
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