オンチップ微小液滴電気穿孔を可視化するマイクロ反応場の数値解析と実験による検証
Project/Area Number |
22K03936
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 19010:Fluid engineering-related
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Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
中島 賢治 佐世保工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (40311112)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 数値解析 / 電気穿孔 / フロースルー型電気穿孔 / ナノ電気穿孔 / COMSOL / 膜電子透過化 / 遺伝子導入 / 電気泳動 / 液滴形成 / マイクロ流体デバイス |
Outline of Research at the Start |
オンチップ微小液滴電気穿孔法は、iPS細胞の樹立操作における遺伝子導入の工程を、マイクロ流体デバイスで実現する。それは、50μm×30μmの矩形断面流路を持つ、全長2cm以下の装置である。流路に設置された電極の上を細胞が封入された液滴が通過することで、細胞に電圧パルスが印加される仕組みである。従来のウィルスベクターによる方法では樹立効率が0.1~1%と低いため、本法で樹立効率の向上を目指す。 樹立効率を改善するには、細胞に与える電気パルスを適正に制御する必要がある。本法では、液滴流量で制御される電気パルス幅や、細胞膜に適正な膜内外電圧を実現するための装置諸条件を数値解析により探索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、豊橋技科大が開発を進める”フロースルー型電気穿孔”の設計支援を行う目的で、数値シミュレーションと基礎実験を行うものである。前年度までの研究で、数値解析において、現実的にあり得ない大きさの孔密度分布が計算されてしまうことが懸念であった。この原因は、膜電位分布が正確に計算されていないことが原因であり、電圧印加による膜電位の非定常変化を再現しきれていないことが原因と考えていた。 2023年度は、本校学生1名を理化学研究所へインターンシップ派遣(1週間)し、電気穿孔の数値解析について調査した。その結果、2021年の論文(日本機械学会論文集 87(896) 1-17 2021)で懸念事項となっていた”細胞膜上の孔密度”の計算について、解決することができた。これまで計算がうまくいかなかったおもな理由は、電圧印加中の細胞膜について、膜電子透過化が起こったときの通過電流の大きさを非定常で評価していなかったためである。理化学研究所で行われた数値解析(Analytical Chemistry, 92-1, 2020)のファイルを解析し、課題番号22K03936の計算に反映させ、Krassowskaら(2007)の文献値と一致する結果を得ることができた。 また、上記のインターンシップ派遣で、理化学研究所で実施されるナノ電気穿孔の計算も実施することができた。この結果は、2024年3月28日に第101回日本生理学会大会でポスター発表された。 さらに、上記の数値解析条件の変更が加えられた計算環境で、課題番号22K03936の計算が実施され、その結果は原著論文として投稿準備が進められている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
・これまで懸念材料であった電圧印加時の膜電位分布について、Krassowskaら(2007)の文献値と一致する結果を得ることができた。 ・新宅博文ら(理化学研究所)が進めるナノ電気穿孔によるRNAの選択的抽出について、数値解析で参加協力することができた。 ・第101回日本生理学会大会でポスター発表し、生化学・医学分野の分野で成果を公表することができた。 ・2016年から手島美帆ら(豊橋技科大)とともに実施してきた当科研費課題について、原著論文の投稿準備に取り掛かっている。
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Strategy for Future Research Activity |
フロースルー型電気穿孔の達成率を向上する方策として、電極間に細胞を一つずつ通過させることが重要であり、そのために、流下時にクラスタを形成する細胞塊を分散させる流路を考案する必要がある。佐世保高専では、細胞をマイクロビーズで模擬した流動実験を行う準備を進めている。マイクロ流体デバイスの製作には、豊橋技科大へ1週間ほど出張して作業する必要があり、今年度の担当学生を派遣する準備を整えている。 実際の流路を用いて流動観察実験を行い、数値解析との両面から考察することで、効率的なマイクロ流体デバイスの流路パターンを提案していきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)