高温超電導磁気軸受の高機能化とその応用および特性解析
Project/Area Number |
22K03992
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 20010:Mechanics and mechatronics-related
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
村上 岩範 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (80292621)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 高温超電導体 / 超電導磁気浮上 / 超電導磁気軸受 / 磁気軸受 / 復元力 / 高温超電導 / 磁気浮上 / 安定化 |
Outline of Research at the Start |
高温超電導磁気軸受(SMB)は無制御で安定した完全非接触磁気浮上系を構成できるため、 様々な新分野に対応する機器への応用が考えられる。しかしながらSMBには冷却や導入など コスト面に問題がある。これらの問題を解決するためにSMB自体の高効率化、高密度化およ び他の非接触軸受とのハイブリッド化が必要である。そこで本研究では、SMBの高機能化手法を提案すると共に、これまで例がない高温超電導体の形状等におけるSMBの高効率化方法提案し、開発するSMBの特性について解析を実行する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、第一段階として超電導磁気軸受の問題点である導入・運用時の高コスト化の改善として超電導磁気軸受の高機能を実現するために高温超電導体の利用効率増大を実現すると共に、受動型永久磁石磁気軸受と複合させたハイブリッド磁気軸受として高機能化、支持力の高密度化を実施し、かつ無制御で安定化を実現することを目的としている。 そこで本年度は高温超電導体の配置、構成変化とそれぞれに対する非接触復元力特性の変化について解明を実施した。具体的には①HTSC境界の配置構成を変化させた際の各種条件での高温超電導状態における、界磁下での復元力測定。②境界条件と復元力特性との関係の解明。③磁場解析により界磁部構成の検討とこれを実現する界磁ステータの磁気回路の実現。さらに、高温超電導体の表面形状に段差形状を加工したものを用い、形状変更による復元力の変化について解析を実施した。 これらの研究を実施した結果、配置構成を変化させ、複数の高温超電導体間に空隙を設けて配置した場合は特定条件下で復元力特性が向上することが明らかになりこれらの結果をまとめたものを学術論文「高温超電導体配置による復元力特性変化」として発表した。さらに、高温超電導体表面の形状変更についての復元力特性変化についても、Tooth状形状部に磁束集束した磁束を侵入させることで、全方向で復元力特性が向上することが確認され、これはTooth形状の幅に依存して向上率が変化することも確認できた。 以上の結果から高温超電導体の使用量を削減させながら軸受として重要な非接触復元力特性を向上させることが可能であることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定では数値解析により検討した界磁部構成を実際の界磁部ステータとして作成し、この詳細な磁束密度分布を調査する予定であったが、2022年度に急速に進行した為替レートの変動を考慮し、輸入品で充当する予定の高温超電導体の導入を優先したため界磁部ステータ用に導入予定であった機器の導入を先送りした。 この結果、当初研究計にあった磁束密度分布の詳細解析を先送りし、現有機器による簡易的な解明にとどめたため、この部分の遅れが生じている。しかしながら、研究計画の順序を一部変更し、先行して2023年度に予定の高温超電導体の形状変更による復元力解析を実施したため、研究計画全体としての進捗状況はほぼ順調に推移しているといえる。 以上から、現在のところ、ほぼ当初計画通りの研究進捗状況であると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
第一に前年度に実施を先送りした詳細な界磁部ステータの磁束密度解析を優先しこの部分の最適化、高性能化を実施する。 次に、高温超電導磁気軸受と永久磁石型磁気軸受を複合させたハイブリッド磁気軸受の実現を実施すると共に永久磁石部を超電導コイルに電流を印加したうえで永久電流を維持させた状態の超電導電磁石用いることを検討する。これにより、基本的にはパッシブな浮上力、ふい安定力を発生する永久磁石に代わり、初期条件の変更によって制御可能かつ初期印加エネルギーだけで持続エネルギーを必要としないパッシブ磁気軸受を構成することを検討する。 これ等の磁気浮上部の特性を明らかにするとともに年度後半にはこれまでの研究により有用性が確認されている高温超電導磁気軸受を導入したエネルギー貯蔵型フライホイールの試作を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)