Project/Area Number |
22K04023
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 20020:Robotics and intelligent system-related
|
Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
高橋 隆行 福島大学, 共生システム理工学類, 教授 (70197151)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | 接触センサ / 塗布 / 圧電膜 / 電気インピーダンストモグラフィ / 等価回路モデル |
Outline of Research at the Start |
研究代表者らは,ペンキのように塗布することで作成できる独自の接触センサScoTacS(Spray-Coated Tactile Sensor)を開発してきた。これは,複雑な凹凸を持つ形状にも容易に装着可能であるなどユニークな特徴を持つ。一方で,ScoTacSには測定誤差を発生させる未解決の課題がいくつか残っている。そのひとつが,センサを構成する膜の膜厚や特性の不均一性である。しかし,製造技術の改良でこれを解決することは現状では難しいことがわかってきた。そこで本研究では,この課題を製造技術の改良とは異なるアプローチにより解決することを目的とする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず,昨年度の研究の過程で明らかとなった課題,「分布定数から集中定数への変換の際に,ブロックの分割よりも精度に大きな影響をもつ要素があることを示唆していると考えている」という点に関して,検討を行った。その結果,いくつかの誤差発生要因が見つかり,その対策を行った。ひとつは,分布定数から集中定数への変換の際に発生していた分布定数モデルと集中定数モデルの違いに起因する誤差である。具体的な対策としては,両者のモデルの変換の際に発生する誤差をあらかじめ求めておき,それを変換の際に補正量として組み込むことでキャンセルするという方法である。これによりこの要因により発生する誤差を大幅に減らすことに成功した。また,集中定数モデルの分割数を,EIDORS(電気インピーダンス法の実装ソフトウェア)の分割数に合わせることにより,無用な近似操作を減らしてこの要因の誤差を減らすことにも成功した。以上はいずれも抵抗値に関する変換誤差であり,これらの対策の結果,総合的な変換誤差は1.5[%]程度となった。しかしながら,この結果を用いて実際のセンサの出力とシミュレーション出力の間の違いを検討したところ,得られた信号波形の推定値は期待されるレベルに達していないことがわかった。抵抗値の誤差はかなり小さくできるようになったが,現時点ではコンデンサの誤差についての検討が不十分であり検討を進めている。
さらに,試作した2次元センサを実際に動作させ,接触位置の推定が行えるか否か,実験により確認を行った。その結果,計測されたセンサの出力信号に大きな振動的雑音が重畳してしまう現象が確認された。この原因の分析を進めたところ,センサの基材が振動していることが明らかとなった。この振動は,基材を柔軟なものに変えることにより抑えられることを確認し,2次元の位置推定が基本的に行えることも確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の到達目標点は,実際に製造されたセンサの,等価回路における容量値ならびに抵抗値を推定する方法を確立することである。この目的に沿って,現時点では抵抗値の推定に関して一定の成果を得ている。また,基材の振動問題など,研究過程で新たに見つかった課題の解決にも取り組み,一定の解決法を見出すなどの成果を得ている。一方で,コンデンサの容量値の評価がこれからになるなど,課題も残っている。これらのことからこのような評価とした。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に沿って,着実に研究を進める。
|