Project/Area Number |
22K04149
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21040:Control and system engineering-related
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
平田 光男 宇都宮大学, 工学部, 教授 (50282447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 雅康 宇都宮大学, 工学部, 准教授 (10456692)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | ナノスケールサーボ / 終端状態制御 / データ駆動型制御 / 制振軌道設計 / データ駆動予測 / インパルス応答表現 |
Outline of Research at the Start |
ナノスメートルの領域において高速な位置決めを行う制御をナノスケールサーボと呼び,その実現には,機械振動を励起しない制振軌道設計が極めて重要となる。通常,制振軌道設計では,制御対象の数式モデルを必要とするが,入出力データから直接設計できれば,モデリングのプロセスを省くことができ,実用上有用となる。そこで,本研究では,入出力データから直接制振軌道が設計できる方法を開発し,実システムを用いてその有効性を検証することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
ナノスメートルの領域において高速な位置決めを行う制御をナノスケールサーボと呼び,その実現には,機械振動を励起しない制振軌道設計が極めて重要となる。通常,制振軌道設計では,制御対象の数式モデルを必要とするが,入出力データから直接設計できれば,モデリングのプロセスを省くことができ,実用上有用となる。そこで,本研究では,入出力データから直接制振軌道が設計できる方法を開発し,実システムを用いてその有効性を検証することを目的とする。 この目的に対して,今年度は文献調査を行い,関連研究の最新動向を把握した。次に,それらを参考にして,本研究テーマに適したアプローチを検討したところ,インパルス応答表現を用いたデータ駆動予測に基づくアプローチが最も適切であるという結論に至った。このアプローチでは,フィードフォワード制御器をインパルス応答で表し,位置決め誤差から定義した評価関数を最小にするように,そのインパルス応答列を最適化する。最適化変数が時系列データ(インパルス応答)であることから,フィードフォワード入力を求める終端状態制御と相性が良い。まず,このアプローチを終端状態制御問題として再定式化した。具体的には,初期位置から終端位置へ有限時間で遷移させるインパルス応答列の中から,制御入力の二乗和が最小になるものを求める問題として定式化した。そして,剛体システム,バネ・マス・ダンパシステム,2慣性系に対して,提案法を適用し,所望の性能が得られることを,シミュレーションで確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実施計画で挙げた「(1) 周波数整形型終端状態制御の再定式化」については,予定通りに実施でき,終端状態制御において,初期状態を終端状態に遷移させる問題を,初期位置から終端位置へ遷移させる問題へ再定式化した。「(2) 入出力データによる拡大可制御性行列の構成」については,文献調査において,この方法を経由することなく,実施計画で挙げた「(3) 直接法の検討」が可能であることが判明したため,(2)をスキップし,(3)の検討を行った。そして,(3)はインパルス応答表現を用いたデータ駆動予測のアプローチを,終端状態制御の観点から再定式化することで実現した。ここで構築した方法は,本研究課題を実現するための基礎理論となる。そして「(4) シミュレーション及び実験による有効性検証」については,シミュレーションによって有効性を示すこととし,実験による有効性検証については,次年度以降に実施することとした。このように,本研究課題の基本的な部分は,今年度に実施することができたことから,「おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
インパルス応答表現を用いたデータ駆動予測に基づく終端状態制御では,制御入力の周波数成形まで考慮できなかった。そこで,制御入力の周波数整形が可能となるように,理論を拡張する。そして,シミュレーションにより,その有効性を検証する。また,実機を用いて有効性を検証するため,実機実験環境を構築して実験を行う。そして,得られた実験結果を考察し,必要に応じて,理論の改善を行う。
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