Project/Area Number |
22K04162
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21040:Control and system engineering-related
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
原田 正範 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 教授 (70546142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 浩之 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 准教授 (80582907)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 障害物回避 / 自律飛行 / ドローン / 最適制御 |
Outline of Research at the Start |
大規模災害における状況把握・観測では2次災害を避けるため無人システムの活用が必須であり、特にドローンの目視外飛行による被災状況の把握や災害対応活動の支援が求められている。本研究は、火山防災へのドローンの適用に焦点をあて、自律飛行中のドローンが、飛散する噴石など機体上方から飛来する複数の障害物を的確に回避して、与えられたタスクの継続を可能とするための実時間障害物回避技術の確立を課題としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、火山防災へのドローンの適用に焦点をあて、自律飛行中のドローンが、飛散する噴石など機体上方から飛来する複数の障害物を検知した際に、衝突回避をして与えられたタスクの継続を可能とするための実時間障害物回避技術の確立を目指すことを目的としている。本研究では、その際に必要な技術である障害物を適切に回避する最適軌道生成手法について、主に以下の研究を実施した。 1.最適回避軌道を生成するソフトウエアとして、逐次凸最適化や擬スペクトル法のアルゴリズムのプログラムコード化を行い数値シミュレーションにより検証した。その際に制約条件の設定において、複数の障害物をクラスタリングにより少数のグループ分けを行い、各グループを凸多角形で置き換えた。さらに外積演算による制約方法を提案し、ドローンが複数の多角形を回避する最適経路の生成ができる新たな手法を開発した。その結果、従来手法では困難な場合と比較して、障害物回避を行う軌道生成ができることが示された。 2.対象とする噴石の飛散状況について実際の火山における現地調査を行い、その結果を参考に数値シミュレーションで用いる落下障害物の数学モデルを構築した。その情報を用いて、衝突の危険性がある噴石を縦方向運動で回避する飛行について研究を行い、数値シミュレーションにより有用性を検証した。その結果、衝突予測をして回避方法の判断を行い、最適制御解を用いた軌道で回避を行うことが可能であり、提案した衝突回避アルゴリズムによる回避飛行の有用性を確認した。 3.衝突回避軌道が得られた際に、ドローンを適切に目標経路に追従させる制御技術として非線形制御が必要であり、深層学習に基づく非線形フィードバック制御及び逆ダイナミクス制御の技術を開発した。数値計算により、提案手法により目標経路に追従可能であること確認した。 以上1~3の内容について、国際学会、国内学会で研究成果を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実時間最適制御アルゴリズムで用いる最適軌道生成のためのソフトウエア開発を行い、課題の抽出と対応方法を検討している。 1.実際の火山における現地調査を行い、噴石の飛散状況の確認を実施したことにより、数値シミュレーションの設定において実状況を反映し妥当性がより高くなった。 2.ドローンの複数障害物回避のための実時間最適制御アルゴリズムの開発は、2次元面内における最適軌道生成については擬スペクトル法を用いた手法で成功している。また、2次元面内の研究で開発したアルゴリズムが3次元面内における最適軌道生成に拡張可能であることを確認しており、課題の抽出と対応方法について検討している。 3.縦方向運動を想定した衝突予測と最適軌道生成と回避のアルゴリズムの有用性が、数値シミュレーションにより確認できた。しかし、実際の噴石は3次元空間で複数が高速で落下するため、使用するドローンのセンシング能力や運動性能を考慮したアルゴリズムの必要性を含めて検証が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの研究成果を基に以下の4つについて研究を実施する。 1.ドローンの複数障害物回避のための制御アルゴリズムの開発については、2次元面内については概ね確立している。そこで、3次元空間内に拡張して、複数障害物のクラスタリングによるグループ化と、それを回避するアルゴリズムを開発する。 2.実時間最適制御アルゴリズムとして、逐次凸最適化や擬スペクトル法など反復計算が必要な手法を用いているが、計算速度の向上を行うため他の技術の適用も考慮する。その候補として、深層学習などのAI技術を用いた手法を導入する。 3.想定する落下障害物である噴石が、実環境下でどの様な状況で観測できるか、実際の火山においてドローンの飛行実験を行ってセンサ能力等のデータ収集を行う。屋外でドローンを飛行させるため、操縦者に必要なライセンス取得と操作技術の向上を行う。実験で得られた結果を基に課題を抽出し、開発中の制御技術に対して反映させる。 4.実際の噴石を想定した複数の落下物を用いた実験は危険なため、屋内実験設備において複数のロボットを用いた実験により開発したアルゴリズムの有用性の検証を行う。
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