機構・制御系統合化設計の高度化と次世代HDDへの応用
Project/Area Number |
22K04170
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21040:Control and system engineering-related
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
熱海 武憲 千葉工業大学, 工学部, 教授 (70772052)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | メカトロニクス / 制御系設計 / ハードディスクドライブ / 機構系設計 / すり合わせ |
Outline of Research at the Start |
ハードディスクドライブ(HDD)や半導体製造装置などの超精密メカトロニクス装置の開発では,精密な機構系と高度な制御系を統合的に設計する「すり合わせ」が必要となる. 本研究では,機構系と制御系の「すり合わせ」手法として,「高性能ロバスト機構・制御系設計の可視化手法」の実現を目指す.この手法では,性能仕様を達成する条件を周波数応答上にて定量的に図示することで,機構系技術者および制御系技術者の両者が共通に理解できる「すり合わせ」手法を実現する.その後,提案手法をHDDの磁気ヘッド位置決め制御系に応用し,「今後の高度情報化社会を支える次世代HDD」に必要な機構系および制御系の条件を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度に実施した研究において,以下の成果が得られた. 【高性能ロバスト機構・制御系設計の可視化手法】①多入力多出力系のメカトロニクス装置として,マルチコプターの姿勢制御について研究を行った.この研究では,マルチコプターに取り付けられたホースから放水を行った際の姿勢制御について検討を行った.その結果.安定した放水姿勢を実現するためには,RCBode plotを用いた感度関数整形が有効であることを示した.②同じくマルチコプターを対象に,すれ違い動作時の姿勢制御についての研究を行った.実験の結果,2機のマルチコプターが上下方向に±30°以内の角度ですれ違った場合,下側を通過するマルチコプターに墜落の危険性があることが明らかとなった.また,RCBode plotを用いた感度関数整形により,墜落のリスクを大幅に低減できることを明らかにした. 【次世代HDDに必要な機構系および制御系の条件】①HDD磁気ヘッド位置決め制御技術の研究開発を活性化することを目的に,2022年時点での最大容量HDDを模擬したHDDベンチマーク問題を作成し,電気学会のホームページおよびMathWorks社のFile Exchangeにて一般公開を行った.さらには,2023年7月に横浜で開催されたIFAC WC 2023において,HDDベンチマーク問題を用いたOpen Invited Trackを実施し,世界中のHDD研究者が最新の研究成果を持ち寄る場を提供した.②HDDの機構系特性の変動に対応する制御系を検討するため,上述のHDDベンチマーク問題に対して,予期せぬ機構系特性変動が発生した場合についての研究を行った.この研究では,SVMを用いたデータマイニング手法によるコントローラパラメータの最適化手法を提案し,その有効性を示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は5ヵ年計画となっており,2023年度は2年目に相当する.したがって,現時点において全体の研究計画の40%ほどの進捗があれば当初の計画通りであると言える.上記の「研究実績の概要」で述べた2023年度の成果: ・多入力多出力系のマルチコプターの姿勢制御に対して,RCBode plot の適用アルゴリズムを考案し,その有効性を実証した ・2022年時点での最大容量HDDを模擬したHDDベンチマーク問題を作成し一般公開を行った. ・HDDの機構系特性の変動に対応する制御系設計法を考案し,その有効性を示した. は,本研究全体の目標研究成果の約40%の到達点に相当すると考えられることから,現在までの進捗状況は「おおむね順調に進展している」と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後も当初の計画通りに進行する予定である.具体的には,以下の2点の達成を目指す. ・一入力一出力系に近似することなく,多入出力系に対してRCBode plotを用いたロバスト制御系設計を実現する手法の確立を目指す. ・RCBode plot を用い,4段アクチュエータ系における「位置決め制御性能と機構系特性(VCM系,PZTアクチュエータ系,および熱アクチュエータ系)の関係」を明らかにする.また,3段アクチュエータ系の改良による制御性能の限界を明らかにする.
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Report
(2 results)
Research Products
(24 results)