次世代集積回路配線と液体/金属接面in-situ計測:どこまでわかりどう使うか?
Project/Area Number |
22K04182
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21050:Electric and electronic materials-related
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
近藤 英一 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (70304871)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 蓮花 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40384656)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | Cu表面 / ナノインデンテーション / エリプソメトリ / 集積回路配線 / 配線金属 / 常温接合 |
Outline of Research at the Start |
本研究ではCo, Ru, NiAlなど新規集積回路配線材料の液相プロセス中表面層(<5nm)形成過程をin-situエリプソメトリでたとえばΨ-Δ plotなどの解析手法を用いて速度論的に明らかにし、反応メカニズムに基づいて限りなく表面を清浄・維持できる手法を確立し、さらには3次元集積回路に必要な金属/金属常温接合への適用を目指すものである。本研究課題は<10 nm世代以降の新規3次元集積回路デバイス構造の実現上顕在化した学術的課題であり、本邦が材料技術で世界において先導的な役割を果たし続けるための基礎として必要である。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はCuCu常温接合を実現するための表面処理と実際の接合の評価を目的としている。Cu上SAM膜の成膜と分光エリプソメトリin-situ測定による膜形成過程の評価を行った。すでに研究代表者はCu、Co表面上のBTA保護膜形成過程の分光エリプソメトリin-situ評価を行ってきた。今年度はCuに親和性のある有機硫黄分子のドデカンチオールとヘキサデカンチオールを用いてSAM膜成膜を行い、膜形成過程のCu表面をin-situ測定することで、形成過程と膜の評価を行うことを目的とした。 実験はディップ実験とin-situ測定実験の二種類行った。ディップ実験で確認していた成膜の濃度依存性や時間依存性はin-situ測定結果、SAM膜形成開始までの潜伏時間とパラメータΔの変化量に関係していることがわかった。In-situ測定結果とX線光電子分光装置の測定結果から、Cu表面上のSAM膜膜形成過程の評価を行うことができた。 Cu-Cu常温直接接合には力学的・冶金的評価が欠かせない。そこでナノインデンテーション装置を用いて常温、圧着のみで金属同士を直接接合すると同時に金属の接合特性を評価できるのではないかと考え、実験を実施した。まずCu薄膜を非加熱ないし低温で再演性よく試料に固定・剥離できる方法を確立した。さらに、熱酸化、BTA保護などの表面処理したCu薄膜を測定し、処理がヤング率計測値に及ぼす影響を評価した。さらに、表面処理したCu薄膜上にスパッタCuを成膜し、積層構造を接合構造にみたてて評価した。 新しい配線金属として合金・金属間化合物が提案されている。本年度はCoTi合金のスパッタリング体積に着手した。Ti, Co単体の条件出しを行った後、多元スパッタ装置でCo_xTi_1-x合金を成膜、XRF、XRRで組成を決定し膜質等との対応を図った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Cu上の保護膜のin-situ測定についてはほぼ計画通りである。剥離方法は検討できていない。Cu-Cu直接接合評価の機械的評価では、ミニ試験機を用いてCu箔とCu薄膜を接合することを想定していた。箔の取り扱いが非常に困難で、再現性に難があることがわかった。そのためナノインデンテーション法に切り替えた。箔自体の取り扱いの困難さは変わらないが、貫通電極やCuバンプ電極の接合を考えると評価すべきサイズはむしろ適性であり、機械的・物理的な情報が精度よく取得できることが分かった。新規金属の堆積については実験準備の段階であるがおおむね計画通りと考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
Cu表面処理のin-situ観測についてはおおむね完了しCoにおいてもすでに知見を得ているので、次年度は新金属としてCoTi, W, CuAlを検討する。それぞれの合金堆積特性を検討し、BTAなどの保護膜成膜と保護膜形成・同時除去によるウェットクリーン技術を確立する。 金属-金属直接接合はナノインデンテーション法を用いた物理測定を継続する。表面処理Cu(保護膜形成、除去、酸化膜ありなし)上のスパッタCu構造と、清浄表面Cu上にCuをスパッタ堆積した構造の両者を比較し、界面性状が接合特性に及ぼす影響を把握できると考えている。 最終的に新配線金属で接合することを検討することになるが、現時点の配線構造としての必要性ははや薄い。しかし知見の蓄積は重要であるから、たとえばCo/CoやCo/Cuの界面構造を評価できるかどうかを確かめたい。 最終年度として、ウェットクリーンCuを大気暴露してCu積層しその接合評価をナノインデンテーション法で行うことなる。ほぼ当初の目的は満たすことになる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(6 results)