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RC部材の断面修復部のマクロセル再劣化と亜硝酸塩の防錆効果

Research Project

Project/Area Number 22K04267
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 22010:Civil engineering material, execution and construction management-related
Research InstitutionKyushu Institute of Technology

Principal Investigator

日比野 誠  九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (90313569)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Keywords断面修復工法 / マクロセル腐食 / 再劣化 / 亜硝酸塩
Outline of Research at the Start

本研究の目的は,塩害で劣化した鉄筋コンクリート部材(以下,RC部材)の補修工法である断面修復工法に着目し,以下の2点を確立,検証することである.
(A)断面修復後に生じるマクロセル腐食の再劣化を再現する実験方法を確立する.
(B)補修用材料に添加する亜硝酸塩のマクロセル再劣化に対する抑制効果を検証する.

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は,塩害で劣化した鉄筋コンクリート部材に断面修復工法を実施した後に発生するマクロセル腐食による再劣化のメカニズムを解明し,有効な対策を提案することである.
令和5年度は,断面修復材に亜硝酸塩を混和することでマクロセル再劣化におけるカソード反応を抑制する効果を検証することを目的として実験を行った.塩化物イオン量の異なる鉄筋コンクリートブロックを準備し,それを電気的に接続することでマクロセル回路を形成し,両ブロックに流れるマクロセル電流量を測定した.さらに片方のブロックに亜硝酸塩を添加し,亜硝酸塩がマクロセル回路のカソード反応に及ぼす影響を検討した.性質の異なる2つの鉄筋コンクリートブロックを電気的に接続することでマクロセル回路した場合,両ブロックの電位差に比例してマクロセル電流が発生することが,本研究手法の前提となっている.したがって,亜硝酸塩を含む場合と含まない場合で電位差が同じ時に亜硝酸塩を含む供試体のマクロセル電流量が小さければ,それは亜硝酸塩の腐食抑制効果と考えられる.
令和5年度の実験では,両ブロックの電位差が同じ場合に亜硝酸塩を含む供試体でマクロセル電流量が小さくなる傾向が認められ,亜硝酸塩がマクロセル腐食のカソード反応を抑制していることが推測される.したがって,断面修復工法のマクロセル再劣化を抑制するために断面修復材に亜硝酸塩を混和することは有効であると考えられる.
その一方今回の実験では,亜硝酸塩を含まない供試体において,塩化物イオンを比較的多く含む場合に両ブロックの電位差が小さくなってもマクロセル電流量が大きくなる傾向が観察された.マクロセル電流量は電位差に比例するという本研究の前提条件に矛盾する結果であり,マクロセル回路の形成条件についてより詳細な検討が必要であることが認識された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究手法の前提条件は,マクロセル電流量は電位差に比例するというところである.しかし,令和5年度の実験では,亜硝酸塩を含まない供試体において,比較的塩化物イオン量が多い場合に,両ブロックの電位差が小さくなってもマクロセル電流量が大きくなる傾向が出現した.そのためこれが実験のばらつきであるのか否か確認するため,この再現性を確かめる必要があったため,研究計画全体がその分遅延する結果となった.

Strategy for Future Research Activity

まずは,マクロセル回路が形成される条件を整理する予定である.とくに本研究では塩化物イオン濃度が異なるときにアノードとカソードに電位差が生じ,この電位差に比例したマクロセル電流量で腐食速度を評価しているため,この条件が成立する塩化物イオン濃度の範囲で実験を行う必要がある.令和5年度の実験では,コンクリートの水セメント比60%,塩化物イオン濃度15.4g/Lとしていたので,水セメント比が大きな場合にコンクリートの抵抗が小さくなり,わずかな電位差でも大きなマクロセル電流が流れたものと推定される.そこで今年度は,コンクリートの水セメント比と塩化物イオン濃度に着目して,電位差に比例したマクロセル電流が発生する条件を見出す.くわえてその条件の下で再度亜硝酸塩の防錆効果を調査する予定である.
次に,亜硝酸塩を含む防錆モルタルの効果として,断面修復部から母材中に亜硝酸イオンが浸透し,母材中の鋼材のアノード反応を抑制する作用が期待されている.そこで塩化物イオンを含む母材コンクリートに亜硝酸塩を含む防錆モルタルを打ち継ぎ,母材中の鋼材の電位変化を長期的に測定することで亜硝酸イオンの母材への浸透を評価することを予定している.

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] アノード律速下のマクロセル回路におけるアノードターフェル勾配の検討2023

    • Author(s)
      吉崎正真,日比野誠,合田寛基
    • Organizer
      令和5年度土木学会全国大会第78回年次学術講演会
    • Related Report
      2022 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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