新たな概念による底質粒径と前浜勾配の関係を用いた全国砂浜消失量の将来予測
Project/Area Number |
22K04338
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22040:Hydroengineering-related
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
辻本 剛三 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (10155377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿木 哲哉 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (50353298)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 前浜勾配 / 底質粒径 / 遡上域 / 平衡断面 / 汀線後退量 / 海面上昇 / 汀線変化量 |
Outline of Research at the Start |
現在地球では温暖化により台風や集中豪雨が多発しており、さらに海面上昇が年平均で3.7㎜上昇している。日本は周りを海に囲まれており海岸線は経済活動が活発な場所であもあり、産業や観光資源となる砂浜が広がっている。今後の温暖化はこれらの砂浜の消失を加速させる懸念がある. そのために事前に砂浜消失量の予測をしておくことは極めて重要である.予測には様々ン方法があるが、将来の事を想定しているため不明な点が多数あるため、可能な限り単純化して扱うことが大切である.本研究では新たな概念による波浪の大きさが変わることで、砂浜の砂粒子の大きさや斜面の傾きを予測し,将来における全国砂浜の消失量を計算する
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Outline of Annual Research Achievements |
地球温暖化に伴う海面上昇や台風の巨大化で国内外の海岸の消失が危惧されている。特に砂浜の汀線後退は国土の減少のみならず,陸域部の災害リスクの増大にもつながる。そのために陸域の前浜から沖合の移動限界水深までの海浜形状の将来予測が不可欠である。海浜形状の起点となる前浜部の底面勾配と前浜部を構成している底質の特性は常に変動しており,これらの変化が海浜形状に直接影響を及ぼしている。このような背景から前浜勾配と底質粒径の動的変化に着目し再評価を行った。2022年度はほぼ毎月、現地の地盤高さ計測と底質採取とその分析を行った。また、全国の砂浜の前浜勾配と底質粒径の整理を行った。室内の2次元造波水路において移動床を作成し、反射型、中間型、逸散型の海浜地形となる不規則波作用下において、遡上域での流速、地形変化、水位変化について実験的に検討した。沖縄県の57ヶ所のサンゴ礁海浜の粒径と前浜勾配の関係では,砂浜海浜とサンゴ礁海浜のともに粒径の増加に伴い前浜勾配が大きくなる正の相関がみられるが,砂浜海浜はその傾向がより顕著である.コンストラクタル法則を用いて粒径と前浜勾配の動的関係の解析を行った.解析の結果,海浜のタイプが変化した場合における粒径や勾配の変化量において,サンゴ礁海浜と砂浜海浜で差があった.サンゴ礁海浜は砂浜海浜と比較して,粒径の変化量が大きい.これはサンゴ礁海浜は多様な物質で構成されているため,粒度分布の幅が大きくなることに起因していることがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地観測地の地形は通常の波浪では比較的安定しており,台風等の波浪が変動する際に変化が顕著となることが解った。ほぼ毎月、現地の地盤高さ計測と底質採取とその分析を行った。また、全国の砂浜の前浜勾配と底質粒径の整理を行った。室内の2次元造波水路において移動床を作成し、反射型、中間型、逸散型の海浜地形となる不規則波作用下において、遡上域での流速、地形変化、水位変化について実験的に検討し、解析解中の係数の妥当性を評価することが可能になった。 底質の安息角の重要性を確認することができ、解析モデルに反映することで妥当性が向上した
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Strategy for Future Research Activity |
高頻度の観測データの活用と解析解中の係数を評価するための室内実験を追加することで、モデルの高精度化を図る。それらの結果を踏まえて全国の海浜への適用を試みる。現地観測を継続する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)