Project/Area Number |
22K04356
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22050:Civil engineering plan and transportation engineering-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
川崎 洋輔 日本大学, 工学部, 准教授 (90751793)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | プローブデータ / 交通異常 / 豪雨災害 / 豪雪災害 / 災害データベース / 異常検出 / 交通事故 / 異常検知 / 災害 / 機械学習 / ロバスト |
Outline of Research at the Start |
本研究では,センシングデータを用いて,一般道も含めた道路ネットワーク全体の災害時の交通異常のリアルタイム検知を行う手法を社会実装するための技術開発を目的とする.最初に,過去の災害時の交通現象を解析し,その特徴量を抽出する.特徴量を学習するモデルを構築し,他の災害に適用することで,モデルのロバスト性を検証する.最後に,モデルを広域エリアに適用するためのシステムを開発する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,センシングデータ(e.g.プローブデータ,車両感知器)を用いた,災害時のリアルタイムな交通異常検知手法の開発を目的とする. 令和5年度は,「ロバストな交通異常検知手法の開発」について研究した.災害時の被災や交通現象は,ノンリカレントなため,過去の災害で推定したモデル及びパラメータと新たな災害の状態は,乖離が生じる可能性がある.本研究では,災害や事故等の突発事象時の交通流モデルの構築と豪雨時の交通異常検出モデルの構築を行なった. まず,突発事象発生時の交通流推定モデルについて述べる.突発事象時には,その地点の交通流率が急激に変化するため,モデルパラメータと真のパラメータ(交通流)に乖離が生じる.本研究では,自己組織化状態空間モデルにより,交通流モデルを拡張し,センシングデータを用いたスムージング処理(事後分布の推定)を行うことで時事刻々と変化する交通流を捉えるモデルを構築した.検証の結果,交通事故による車線閉塞発生時において,精度よく交通状態を推定していることを確認した. 次に,豪雨災害時の交通異常検出を述べる.豪雨時において,被災箇所は市民からの通報やパトロールによる監視に依存しているため,監視エリアは限定される.そこで,本研究では,プローブデータを用いて豪雨による交通異常(車両が被災地の手前でUターンする挙動)を検出するモデルを構築した.また,過去のデータを用いたモデルパラメータキャリブレーション手法を提案した.そして,パラメータキャリブレーション済のモデルを他の被災地に適用することで,モデルの汎用性を評価した.その結果,他の被災地においても精度よく交通異常を検出できた. 上記を踏まえ,次年度は,構築したモデルの更なる改良を行うとともに,モデルの転移可能性の検証を行う方針である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究2年目は,当初予定した,災害時の交通状態推定や異常検出のためのモデル開発を実施した.道路管理者と共同研究を行い,災害時のデータ共有や交通異常検出モデルに必要な性能などについて議論した.これらを踏まえた成果を査読付論文に投稿し,アクセプトされたことから,本研究は,おおむね順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,令和5年度に構築したモデルを踏まえ,新たな災害に適用可能なモデルに改良するために,既存モデルの改良に加えて,モデルの転移可能性も検証を進める予定である.あわせて台風や地震のように広範に及ぶ災害に対応するために,広域エリアを対象とした交通異常検出モデルの構築にも取り組む予定である.
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