都心空間の再整備戦略の策定に向けた時空間・マルチモーダル回遊行動モデルの開発
Project/Area Number |
22K04359
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22050:Civil engineering plan and transportation engineering-related
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
寺山 一輝 石川工業高等専門学校, 環境都市工学科, 講師 (50780897)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 回遊行動 / 都心空間 / マルチモーダル / 経路選択モデル / 都心商業地域 / 再整備戦略 |
Outline of Research at the Start |
近年,全国各地で都心の空洞化が大きな問題となっている.都心の賑わいを創出しその活性化を図るためには,土地利用と交通サービスを連携させた都心空間の再整備戦略を策定し,その整備効果を評価することが求められる.この際には,来街者の回遊行動の予測モデルを構築することが必要である.都心の賑わいを創出するためには,①徒歩だけでなくシェア型自転車や巡回バス・LRT等の多様なモビリティの利用を可能とすること,②沿道施設の再配置等の土地利用の連続的かつ面的な整備が必要である.そこで本研究では,これらを評価可能な回遊行動モデルを開発し,都心の活性化施策を評価することを目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
都心の賑わいを創出しその活性化を図るためには,土地利用と交通サービスを連携させた都心空間の再整備戦略を策定し,その整備効果を評価することが求められる.この際には,来街者の回遊行動モデルの構築が不可欠である.本研究では,交通手段の選択行動を組み込んだ上で,平面の移動空間に時間軸を導入した時空間上で移動と滞在を同時に記述することができる時空間マルチモーダル回遊行動モデルを構築することを目的としている.なお,研究対象地域は,神戸市都心部と金沢市中心部を取り上げた. 2022年度は,金沢市中心部における来街者を対象として,GPS行動調査・アンケート調査を実施した.過年度に構築した交通手段,移動・滞在の判別モデルを適用して,取得したGPS行動軌跡データから来街者の交通手段・移動・滞在の判別を行い,それらにみられる特徴を明らかにした.具体的には,金沢市中心部では徒歩のみで回遊するパターンが半数を占めており,複数の交通手段を組合わせて回遊するパターンでは徒歩とバスを組み合わせるパターンが最も多くなっていた.また,公共交通を組み合わせて回遊することで,来街者の訪問箇所数,まちなかでの総滞在時間が増加することが明らかとなった. 次に,再帰型ロジットモデルを適用して,来街者のマルチモーダル経路選択モデルを構築した.このとき,マルチモーダルな経路選択行動を記述するために,多層ネットワーク構造を提案した.これによって,土地利用を再編と交通サービス水準の改善が来街者の経路選択行動に及ぼす影響を定量的に評価することが可能となった.マルチモーダル経路選択モデルのパラメータは比較的良好に推定することができた.構築したモデルを用いて,歩道の拡幅・バス運賃の改善が経路選択行動に与える影響をシミュレーションした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本申請課題では,時空間・マルチモーダル回遊行動モデルを構築することが最終目標である.本年度は,感染症が減少傾向にある期間を対象として,金沢市中心部における来街者のGPS行動データを取得した.そして,このデータを用いて,再帰型経路選択モデルを適用して,マルチモーダル経路選択モデルを構築した.しかし,感染症の流行が収束しなかったため,神戸市中央区の来街者を対象とした調査や,研究成果の公表は十分ではない.
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Strategy for Future Research Activity |
感染症の流行が収束せず,研究対象地域の神戸市中央区,石川県金沢市でのアンケート調査・GPS調査を十分に実施することができなかった.また,研究打ち合わせや学会発表もオンラインによる開催が多く,旅費を計上することができなかった.さらに,渡航制限などがあり,海外への旅費や参加費なども計上できていない.そのために次年度への使用額が生じた. 2023年度は,感染症対策を十分に講じた上で,過年度に未実施であったアンケート調査・GPS調査を実施する予定である.また,再帰型ロジットモデルを適用して,時空間回遊行動モデルを構築する.さらに,可能な限り研究協力者と現地で研究打ち合わせを実施し,研究を進める予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)