Project/Area Number |
22K04385
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22060:Environmental systems for civil engineering-related
|
Research Institution | National Institute of Technology, Toyama College |
Principal Investigator |
高松 さおり 富山高等専門学校, その他部局等, 准教授 (10547855)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | 焼却飛灰 / 重金属 / 鉛 / リン酸カルシウム / 鉛不溶化 / 未利用リン / 未反応消石灰 |
Outline of Research at the Start |
残存有機キレートに起因する浸出水の窒素やCOD除去率低下による最終処分場の安定化遅延問題を解決するとともに,バージン資源を使わず埋立処理に回る廃棄物中の資源を相互利用した新たな飛灰中重金属の安定化システムの創出を目指し,焼却飛灰中に含まれる高度排ガス処理由来の未反応カルシウム成分と食品産業や下水処理システムなどから生じるリン酸塩を含む廃棄物から溶解度が非常に低い難溶性の鉛アパタイトを生成させることによって,従来廃棄されていたものの未利用資源としての利用促進を図るとともに,飛灰中の鉛の鉱物化による長期安定化を提案する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
焼却飛灰の不溶化方法として有機キレート剤による薬剤処理が一般的であるが,排ガス処理由来のカルシウム系アルカリ薬剤に起因するカルシウム成分が鉛を不溶化するキレートの結合の破壊や錯体形成による溶解を引き起こし,安定化した飛灰からの鉛の再溶出を高める可能性が懸念されている。 本研究では,無機系の鉛不溶化剤としてリン酸カルシウムを用い,鉛不溶化のための最適条件を探索するためまずは試薬を用いて種々の検討を行った。種々の濃度に調製した硝酸鉛溶液および塩化鉛溶液に対してリン酸カルシウムを加え振とうを行い,固液分離により得られた液相中の鉛,カルシウム,リン酸濃度をICP発光分光分析装置により測定した。その結果,種々の濃度に調製した硝酸鉛溶液および塩化鉛溶液のいずれにおいても液相中の鉛濃度は減少し,鉛の埋立判定基準である0.3 mg/Lを下回る結果が得られた。また,固相については粉末X線回折装置および走査電子顕微鏡により構成相の評価,表面観察を行った結果,初期鉛濃度が高い試料については鉛系アパタイトに帰属する回折パターンが観察された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は,鉛不溶化のための最適条件を探索するため,試薬のリン酸カルシウムと鉛含有溶液の反応により生成する鉛アパタイトのpH範囲,鉛の除去量の評価,得られた生成物の構成相等の評価を行った。当初の予定通り研究は進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は,飛灰中に含まれる高度排ガス処理由来の未反応消石灰の影響について評価を行うため,試薬消石灰,リン酸カルシウムおよび鉛含有溶液との反応における鉛除去量の評価等から不溶化効果ついて検討する。また,鉛除去後に得られた固相の長期安定性について確認を行う予定である。
|