細菌の次亜リン酸代謝とキレート物質の生産に着目した、めっき廃液リサイクル法の開発
Project/Area Number |
22K04386
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22060:Environmental systems for civil engineering-related
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyama College |
Principal Investigator |
篠崎 由紀子 富山高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60727113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津森 展子 富山高等専門学校, その他部局等, 教授 (20390437)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | メタロフォア / シデロフォア / ニッケル / めっき廃液 / 触媒 |
Outline of Research at the Start |
申請者はこれまでに、排水等からの金属回収に細菌の生産物を利用できないかと考え、有用な細菌の探索を行ってきた。その結果、めっき廃液中のニッケルイオンの回収に利用できる細菌の生産物(Ni結合メタロフォア)を見出した。本研究ではさらに、めっき廃液中の亜リン酸と次亜リン酸にも着目し、めっき廃液成分の新規リサイクル法の開発を最終目標として、以下の検討を行う。 ①次亜リン酸を代謝可能な細菌の、代謝酵素遺伝子の探索と解析 ②細菌由来のキレート物質(Ni結合メタロフォア)を吸着させるための各種担体の検討 ③めっき廃液中のニッケルを吸着した担体の触媒活性の検討
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、無電解ニッケルめっき廃液に含まれるニッケルおよび次亜リン酸の新規リサイクル法の開発を目的として、以下の検討を行っている。(1)細菌由来のキレート物質(メタロフォア)を吸着させる担体の検討、(2)めっき廃液中のニッケルを利用した触媒活性の検討、(3)次亜リン酸代謝酵素遺伝子の探索と解析 (1),(2)Delftia 属細菌が生産するNi結合メタロフォアを用いた検討を行った。メタロフォアに、試薬のNiCl2水溶液またはニッケルめっき廃液を混合してNi2+を配位させたのち、担体に吸着させた。これらが触媒としての活性を示すか、アンモニアボラン水溶液に添加し、水素ガス発生量を測定することにより評価した。昨年度は、試薬のNiCl2を用いた触媒では水素ガスが発生し、活性が確認できたが、ニッケルめっき廃液を用いた触媒は活性を示さなかった。 今年度は①ニッケル添加量と担体への吸着量、②洗浄法、③凍結乾燥、④還元剤の添加量について検討を行った。①めっき廃液を用いた場合、試薬ニッケルに比べて担体に結合せずに上澄みに残るニッケルの量が多いことが分かり、夾雑物の影響が考えられた。条件検討の結果、めっき廃液を用いた場合でも、Ni結合メタロフォアを担体に吸着させた後、②純水での洗浄および③凍結乾燥を行い、④の添加量を調整することで、触媒活性を示すことが確認できた。 (3)未知遺伝子探索のため、ゲノムライブラリーの作製を行った。本研究で取得したAchromobacter属細菌の遺伝子断片を導入した大腸菌を多数得ることができたが、いずれも次亜リン酸のみをリン源とする培地では生育しなかった。 一方で、全ゲノムシーケンス(依頼分析)を行った結果、本菌株には、既知の次亜リン酸代謝酵素遺伝子htxAと相同性の高い遺伝子は存在せず、アミノ酸配列としては部分的にHtxAと類似する配列が見出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は半導体不足のため小型冷却遠心機の納品が年度末となってしまい、遺伝子に関する実験が殆ど実施できず予定より遅れていたが、本年度は本校企画室御担当者の御尽力により遺伝子組換え実験規則の整備と安全委員会の設置も進めて頂き、遺伝子組換え実験を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
(1),(2)について、Delftia 属細菌以外のメタロフォアと金属の組合せ、担体、基質など条件を変えて高い触媒活性が得られる条件を模索する。 (3)について、次亜リン酸代謝酵素遺伝子と予想される未知遺伝子をPCRで増幅し大腸菌で発現させ、発現タンパク質が次亜リン酸から亜リン酸を生成するか等、31P NMRを用いて活性を調べる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)