戸建て住宅のセルフリノベ-ションに資する新たな生産体制のあり方の構築
Project/Area Number |
22K04476
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23030:Architectural planning and city planning-related
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
角田 誠 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 教授 (10180035)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | セルフリノベーション / 居住者参加 / 生産組織 / 専門工事業 / 設計者 / 職能 / 役割分担 / 責任体制 / 戸建て住宅 / 管理ツール |
Outline of Research at the Start |
本研究では、「セルフリノベ-ションを推進し、居住者の資質と専門技術者の技能・技量との良好な関係を築くための方法論は存在するのか」という問いを設定し、設計面、施工面、管理面の課題や制度上の問題などの観点から、新たな職能範囲とその組合せから生産体制を導き出し、居住者を支援する多角的・多面的な生産体制のあり方の構築を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究の初年度として、戸建て住宅におけるセルフリノベの実態を把握した。まず、実践された戸建て住宅のセルフリノベ事例について、改修内容、改修実施者、改修期間、改修費用、居住者が実施した経緯、関与した専門技術者などを雑誌、SNS等から悉皆的に収集し、現状おけるセルフリノベの範囲を特定した。 また、住まい手が技術者の手を借りずに自身のみで改修を行う際、どのような工種・難易度がのものが取り組まれやすいのか、住まい手のみの改修において不安な点や課題はどのようなものが挙げられるのかを明らかにし、事業者が支援すべき不足点を考察した。 さらに、得られた知見から、改修として多く行われる内容やそれに対する居住者参加の程度、必要となる技術等観点から、セルフリノベ居住者側から見たセルフリノベ実現可能性マップを作成し、その範囲の広がりを明らかにした。 次に、セルフリノベを満足するための設計内容の把握するために、収集した事例に対し、通常行われている改修での設計者を含む事業者の業務とセルフリノベによる内容との相違点を5社の聞き取り調査から明らかにした。住まい手参加型改修に対する方針、住まい手参加型改修における支援体制、事業者の生産体制から、事業者は全体改修型と部分改修型の2つが存在し、改修施工の難易度と技術指導やスケジューリングといったマネジメント業務の取り組み方の2軸により、事業者の類型化が可能であることを示した。特に、全体改修型の事業者は、細かいスケジュール調整や外注の職人の手配、ワークショップの記載などマネジメントの比重が大きいこと、反対に、部分改修型の事業者は、施工時の技術指導の比重が大きいことが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響で、住まい手への聞き取り調査や事業者への聞き取り調査ともに当初予定していた件数に到達できなかった。また、実際の施工現場にも赴けなかったため、事業者と住まい手との関係性も十分には把握できていない。しかしながら、数回にわたるオンライン調査を行うことで、事業者・住まい手間の関係も理解できているので、来年度からの追加調査により、より深く関係性を明らかにできると考える。 同様の理由で対象数の増加も期待でき、さらに得られた結果から新たな質問項目も想定できることから、現段階では概ね順調に進捗していると判断できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗状況を受け、今後は研究計画に示した内容で進める予定である。大幅な計画変更は行わず、事業者の対象数を増やすことで実態をより精度良く判断することを想定している。また住まい手参加の動機付けについては、資材購入の内容及び頻度も加えて、参加することへのハードルを改善するための方策を明らかにし、事業者への取り組みに反映できるか検討を試みる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)