我が国の近代期における伝統建築技術の展開に関する研究
Project/Area Number |
22K04506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23040:Architectural history and design-related
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
永井 康雄 山形大学, 工学部, 教授 (30207972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 幹泰 金沢工業大学, 建築学部, 教授 (10329089)
池上 重康 北海道大学, 工学研究院, 助教 (30232169)
清水 隆宏 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60435427)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 日本近代 / 伝統建築技術 / 高等教育機関 / 建築技術書 / 大工文書 / 内田仙司 |
Outline of Research at the Start |
明治維新後は国策として、あらゆる分野で西洋の技術・文化を習得することに邁進した。建築分野においても近代化=西洋化として論じられてきた。しかしながら、いわゆる和風建築は明治・大正・昭和期を通して膨大な数が建てられており、近年ではそれらの中から多数の建物が近代和風として評価されている。 本研究では、これまで見過ごされてきた伝統建築技術に着目し、我が国の近代化を西洋化とは別の視点から捉え直すことを目的とする。具体的には、①近代高等教育機関での伝統建築に関する教育内容の検証、②建築洋書が和風建築に及ぼした影響、③近代大工文書の調査及び分析、④意匠的観点と構造的観点から遺構の検証を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、以下の点について研究した。①近代高等教育機関での伝統建築に関する教育内容の検証:近世以来の建築技術書(雛形本)が近代になってどの様に継承されたかについて、近世雛形書と明治・大正期に出版された大島盈株の著書『日本建築造作集』や『日本建築図譜』などの内容を比較検討した。②建築洋書が和風建築にどのような影響を与えたか:明治期に東京高等工業学校が輸入・収集した建築関連洋書(パターンブック)を調査し、それらに収録される内容を整理・分類し、洋風建築が伝統建築技術に及ぼした影響を検証した。③近代大工文書の調査及び分析:庄内藩の大工棟梁を代々勤め、維新後も鶴岡を中心に建設業を営んでいた小林家に伝来した史料の内、三重塔に関する木割内容を分析した。④遺構の検証、意匠的観点と構造的観点から考察:明治度の東本願寺再建棟梁の伊藤平左衛門の下で修業した岐阜県揖斐川町の大工棟梁内田仙司が残した建築図面と遺構の一つである揖斐川町の光永寺本堂について比較分析した。また、金沢市の尾崎神社豊受稲荷の建築と境内整備について考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の遂行にあたり①~④の視点を設定したが、査読付き2編を含む5編の研究成果を学会で公表することができた。その一方で、2024年1月1日に発生した能登半島地震により、北陸地方での調査研究が困難な状況にあるため、次年度の研究計画を見直す必要が生じる可能性がある。
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Strategy for Future Research Activity |
北陸地方の調査については、震災復興の状況を見極めつつ、可能な限り進めたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)