熱残留変形レス非対称積層を活用した高性能複合材サンドイッチ構造の一括積層造形
Project/Area Number |
22K04532
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 24010:Aerospace engineering-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
亀山 正樹 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (30302178)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 積層造形 / サンドイッチ構造 / 複合材料 / 熱残留変形 / 最適設計 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、表面材と心材の組み合わせに依存しない複合材/粘弾性材サンドイッチ構造の高性能化を目的とした設計方法と一括積層造形方法を開発することを目的とする。本研究課題を通して、将来の自動車や航空宇宙機器などで用いられる複合材構造の製造方法として、その低コスト化および開発リードタイムの短縮、マルチ・マテリアル化に大きく貢献できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、表面材と心材の組み合わせに依存しない複合材/粘弾性材サンドイッチ構造の高性能化を目的とした設計方法と一括積層造形方法を開発し、将来の自動車や航空宇宙機器などで用いられる複合材構造の製造方法として、その低コスト化および開発リードタイムの短縮、マルチ・マテリアル化に大きく貢献することを目的としており、本研究において提案する、表面材の熱残留変形特性を考慮した複合材/粘弾性材サンドイッチ構造の振動・減衰特性最適化による設計方法の有効性について、令和4年度研究に引き続いて数値シミュレーションに基づく検討を行った。 初めに、表面材の熱残留変形特性解析を実施した。表面材の熱残留変形特性の評価指標として平面度を採用し、積層パラメータの概念を導入することにより、表面材としての非対称積層板の面内・面外カップリング剛性、および面外剛性が熱残留変形特性におよぼす影響について明らかにすることができた。 次に、表面材の熱残留変形特性を考慮した振動・減衰特性最適化に関する検討を実施した。数値最適化手法として確率論的多目的最適化手法の一つであるGDE3(the 3rd version of Generalized Differential Evolution)を用いることにより、日本産業規格を参考にして設定した表面材の平面度の許容値を考慮しつつ複合材/粘弾性材サンドイッチ構造の振動・減衰特性の向上を同時に図ることを目的とする表面材の積層構成最適化問題のパレート最適解を得た。得られたパレート最適解の分析を通じて、面内・面外カップリング剛性の平面度への寄与、および面外剛性の振動・減衰特性間のトレード・オフ関係への寄与について明らかにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、表面材と心材の組み合わせに依存しない複合材/粘弾性材サンドイッチ構造の高性能化を目的とした設計方法と一括積層造形方法を開発することを目的としている。 令和5年度研究のうち、3Dプリンタを用いた積層造形に関する実験の実施については、補助事業期間開始直前からの急激な円安の進行を踏まえて3Dプリンタの購入を令和6年度以降に先送りしたため未実施であるが、より安価な代替案の検討を引き続き進めている。また、令和4年度研究に引き続いて、表面材の熱残留変形特性解析の実施、および表面材の熱残留変形特性を考慮した振動・減衰特性最適化計算の実施について、「5. 研究実績の概要」において述べた通り、提案する設計方法のさらなる有効性の確認や課題の抽出ができている。これらの検討結果に基づいて、令和6年度に国際学会(第20回日米複合材料会議)における学会発表を予定(採択済み)しているとともに、層厚制約を考慮した解析・最適化等、令和6年度研究において実施を予定している実験を想定した検討を進めている。 以上より、現在までにおおむね順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究において提案する、表面材の熱残留変形特性を考慮した複合材/粘弾性材サンドイッチ構造の振動・減衰特性最適化による設計方法の有効性について、ハンド・レイアップ法、または3Dプリンタを用いた積層造形による成形実験に基づく検討を行う。最適積層構成を有する表面材の熱残留変形特性の形状測定試験による評価、サンドイッチ構造の表面材・心材間の界面特性の評価、ならびに最適化されたサンドイッチ構造の振動・減衰特性の振動試験による評価を実施し、提案する設計方法の有効性を詳細に検証する。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)