Project/Area Number |
22K04552
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 24020:Marine engineering-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
新宅 英司 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (50263728)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 海上の日射強度 / 全天日射 / フィルム型太陽電池 / 船体動揺 / 曲面形状 / 太陽光発電システム / フィルム型太陽電池モジュール / 船上環境 / 日射照度 / 計測システム |
Outline of Research at the Start |
本研究は,(a) 小電力・計装用途の固定式の独立型太陽光発電システム,(b)可搬式の非常用シート型太陽光発電システム,(c)フィルム型太陽電池を居住区等の垂直壁面に設置する中規模の発電システムを提案し,陸上とは異なり設置方位が変化する船上の設置環境において,垂直面,曲面に設置したフィルム型太陽電池の発電特性を推定し,発電電力を最大化する太陽光発電システムを計画する手法を確立する。 さらに,船舶に太陽光発電システムを導入する際に必要となる海上の日射照度,および,船上環境に関する各種観測値を自律的に収集し,記録する計測システムを作成し,研究の遂行に必要なデータを蓄積する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,陸上とは異なる船上の設置環境において,垂直面,曲面に設置したフィルム型太陽電池の発電特性を推定し,発電電力を最大化する太陽光発電システムを計画する手法を確立することである。本研究では (a) 小電力・計装用途の固定式の独立型太陽光発電システム,(b) 可搬式の非常用シート型太陽光発電システム,(c) フィルム型太陽電池を居住区等の垂直壁面に設置する中規模の発電システムを対象としている。初年度である2022年度は(a)計装用途の小電力発電システムに関する研究を主に実施し,以下の成果が得られた。 船上では(A)船舶の航行に伴い方位が変化し,(B)船体動揺の影響を受けて設置した日射計とその測定値は影響を受ける。まず,(A)に関連し,研究を実施するための基礎データとして,全天と東西南北の各方向で傾斜角90°を含む5方向から7方向の日射強度の日中変化を測定可能な計測装置を作成し,夏季から冬季にかけて日中の日射強度変化を記録した。この記録したデータを基にした研究の結果,計測した日射強度データのうち3方向のデータから直達成分,散乱成分,反射成分を推定し,任意の方向における日射強度を推定する手法を提案し,推定精度を示した(成果1)。 次に(a)計装用途の小電力発電システムについて,3方向の日射強度と船舶の3軸方向の動揺を計測可能な,より小型化した計測システムを試作した。試作計測システムの屋外での検証試験により3日間連続で計測可能であることを確認した(成果2)。さらに船舶の2軸動揺が日射計の測定値を及ぼす影響を補償する手法を提案した。前述の成果1の計測データを利用して動揺影響の補償精度を明らかにした(成果3)。また,フィルム型太陽電池の曲面形状での発電特性について検討し,季節変化による太陽高度の影響を低減できる曲面形状を実験により見いだした(成果4)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では,2022年度は(a) 小電力・計装用途の固定式の独立型太陽光発電システムについて研究を実施することを予定とし,予定通り過去の試作計測システムをベースにして,より小型の計測システムを試作し,計測システムの機能検証を実施した。ただし,実船上での計測システムの動作検証を可能とするためには,防水性,耐久性の向上,GPS機能の追加やクラウド上のデータ保管システムの実装等,追加作業を要する。また,船舶の(A)方位変化,(B)船体動揺に対する計測データの補償手法を提案することができたが,計算精度の向上のための改良を必要とする。 一方,(b)可搬式の非常用シート型太陽光発電システムの開発に関しては,2年目の本格的な研究実施に先立って,試作用の機材の試験導入や情報収集などの準備作業を開始した。また,市販の可搬式太陽光発電システムを使用して,発電量を増加させるための手法の検証を開始した。なお,フィルム型太陽電池を任意の曲面形状に設置するために必要な治具を加工するための3D プリンタ導入を保留し,フィルム型太陽電池の曲面形状を計測する画像解析システムに関する研究を実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後については,2022年度に主に実施した (a) 小電力・計装用途の固定式の独立型太陽光発電システムに関して未達成の事項を引き続き実施する。さらに2023年度に注力して実施予定の(b)可搬式の非常用シート型太陽光発電システムの開発を行う。また,(c)フィルム型太陽電池を居住区等の垂直壁面に設置する中規模の発電システムについても準備作業を開始する。 また,初年度の問題点を改善した後,研究成果の一部をまとめて公表する。
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