Project/Area Number |
22K04601
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25010:Social systems engineering-related
|
Research Institution | Eikei University of Hiroshima |
Principal Investigator |
保井 俊之 叡啓大学, ソーシャルシステムデザイン学部, 教授 (50567758)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
|
Keywords | ウェルビーイング / 人工知能 / 公共政策 / 社会システムデザイン / エビデンスベース / 自然言語処理 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、人工知能(AI)の文書ベクトル化機能及び推論機能により、地域住民がSNS等に書き込んだ自由記述の構文から、主観的ウェルビーイング(SWB)度を推論し、住民のSWB度をマップ上で可視化するエンジンの開発及び有効性検証を目的としている。さらに可視化したSWBを、定量的政策エビデンスとしてリアルタイムで提供する社会システムの構築を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度については研究計画の2年度目として、自然言語処理AIを本研究の目的である主観的ウェルビーイング(SWB)の即時検知に向けて機能拡張し、地域住民の現在の心的状態について、身体的、心的、及び社会的な状態として、SNSで多く用いられる文字数フォーマットである140字程度で自由記述させるとともに、4つのSWB指標により、SWBを定量評価するアンケートを2,000サンプルで実施した。得られた回答は、2割をテストデータに使用し、この学習により、AIの読み込む自由記述テキストの複雑な構文が、768次元の高次元BERTベクトルに置換できることを確認した。 本研究ではSWB指標として、①カントリルのはしご(Cantril 1965)、②人生満足尺度(Diener et al. 1985) 、③前野の幸せの4つの因子(前野 2013)、及び④日本版ポジティブ・ネガティブ感情尺度(佐藤・安田 2001)を使用し、文章ベクトルの作成に当たっては、①の回答の理由、②身体的状態、③心的状態、及び④社会的状態の140字程度の自由記述について、それぞれの文章ベクトルを説明変数、SWB度を目的変数とした予測モデルを作成、比較した。そして、決定木を応用したアルゴリズムであるLightGBMを用い、機械学習アルゴリズムによる予測モデルを作成した。予測モデルの形成の結果、①のカントリルのはしごの回答の理由が相応の予測精度となり、自然言語処理AIが文書ベクトル化機能及び推論機能により、書かれた自由記述テキストの構文から、機械学習によりAIエンジンがSWBの度合いを一定程度推論できることを明らかにした。 この研究結果を、SWBに関する世界最大の学会であるIPPA2023(2023年7月)及び日本ポジティブサイコロジー医学会学術集会(2023年11月)にてポスター発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年度目の研究計画の目標である、開発中の自然言語処理AIの機能拡張及びデータ読み込みによる予測モデルの構築が予定通り行われた。さらに、AIの読み込む自由記述テキスト が、高次元BERTベクトルに置換されるとともに、教師データを手本としてとしてSWB推論AIモデルが学習し、機械学習によりAIエンジンがSWBの度合いを一定程度推論できることを明らかにした。研究成果としても、ポジティブ心理学関係の学会の研究大会での発表が、海外で1件、国内で1件行われている。2024年7月には、さらにポジティブ心理学関係の学会の国際研究大会での発表が予定されるなど、本件研究は概ね順調に進捗していると判断されるため。
|
Strategy for Future Research Activity |
前年度に機能拡張されたAIに、自由記述テキストのリアルタイムの読み込みでSWBの検知 の即時性を担保できる機能をデザインする。その動作検証及び妥当性確認のために、現在の 心的状態を自由記述させ、同一の対象者に対して、SWB度を判定する社会デバイスをガジェットとして開発する。 さらに、本研究の成果について、ポジティブ心理学関係の学会の国際研究大会での発表、論文誌への投稿等を通じて、成果の社会的還元を行う。
|