Project/Area Number |
22K04643
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25030:Disaster prevention engineering-related
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
内田 法彦 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (10610298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 義孝 岩手県立大学, その他部局等, 特命教授 (80129791)
湯瀬 裕昭 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (30240162)
石田 智行 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (00719148)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 早期土砂災害警報システム / IoT / 無線通信 / 無線ネットワーク / 異常状態検知法 / 災害情報通信 / 異常検知 |
Outline of Research at the Start |
近年、国内の多地点で土砂災害に対する対応が急務となっている。そうした中、簡易的に安価で、IoTセンサーによってリアルタイム監視を行い、住民に早期避難を呼びかける早期土砂災害警報システムが国内外で注目されているが、異常状態の検知精度以外にも、IoTセンサーの接続数、信号の揺らぎや通信エラー等課題も多い。そこで、本研究ではこれまでの研究で、有効性を示してきた拡張MQTT法にIoTセンサネットワークとして接続数や通信性能の向上を実現するとともに、災害時の要救護者の早期発見に有効であったMCMC法を異常状態検知法として導入し、広域性と信頼性を向上させた早期土砂災害警報システムについて研究開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、近年、急務となっている土砂災害に対し、リアルタイム性やコスト性といった点から国内外で注目されているが、IoTセンサーの同時接続数、計測信号の揺らぎや通信エラー、異常状態の検知精度といった課題が指摘されているIoTセンサーを用いた土砂災害警報システムについて、IoT通信のスケーラビリティと信頼性を飛躍的に向上させた早期土砂災害警報システムの研究開発を目的としている。 そのため、具体的には、土砂災害の兆候と考えられる優先度の高い計測データに着目し、優先的なデータ送受信処理を行うことで、IoTセンサーの同時接続性や伝送遅延、通信エラーに関する通信性能を向上させる拡張MQTT(MQ Telemetry Transport)法と、大量のデータ処理も考慮し、高速で信頼性を向上させる異常状態検知法について提案する。 そのため、本研究では、まず、システム構成、加速度・GPSセンサーを含む観測パラメータ、警報等の機能について、具体的な設計を行っていく。次に、現地調査を基に千台程度での遅延時間や通信エラー率等のシミュレーションによる性能評価を行い、提案する拡張MQTT法を導入したIoTセンサーの実装と改良を行い、更に、現地調査により実現場を想定した、高速かつ信頼性を向上する異常状態検知アルゴリズムを設計・実装を行っていく。 そして、本年度は、岩手県岩泉町、静岡県島田市等の災害復興現場を現地調査し、実運用を想定した際に、昨年度実装したIoTセンサーの設置や災害警報に関する課題点などの検討を行った他、新たに、異常検知手法において、大量の計測値やクラウドからの気象データも高速に処理可能なMQTT-Drain法を提案した他、現地調査を基に、急激な雨量の変化にも対応し、リアルタイムに避難警報を可能とするDynamic CL(Critical Line)法も提案し、実装と検証を進めてきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで、新型コロナウィルスによる影響のため、現地調査や自治体等の災害担当者への聞き取りなど、一部、当初計画より遅れてたが、本年度、現地調査を行い、IoTセンサー設置に関する課題点など検討を進めている他、現地調査により新たに課題となった気象予測による警報システムでは、対応が難しかった急激な雨量の激変などにも対応できるDynamic CL法等も提案した他、大量の観測データや気象クラウドからのデータについても、複合的かつ高速に処理可能なMQTT-Drain法を異常状態検知法に提案し、国内外の学会発表などを通じて、検証を行ってきており、ほぼ研究計画どおり実施されている。 今後は、予定通り、実装した拡張MQTT法を使ったIoTデバイスとデータ集積のためのネットワーク・サーバシステムを使用して実証実験を行って評価していく他、異常状態検知法及び警報システムに関して実装と改良を行っていく。そして、現地調査と並行しながら、これらプロトタイプシステムでのシミュレーションや実証実験を行い、IoTセンサー数に応じた遅延やエラー率についての性能について検討し、国内外での学会発表を通じて検証を行っていく他、早期土砂災害警報システム全般に関して、ユーザの使い易さや利便性といった機能の改良も計画している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまで、実装し評価を行っている拡張MQTT法について、有識者から質問のあった著しい性能向上した要因に関して、より詳細な性能評価および分析を計画している他、本年度、新たに機能追加したMQTT-Drain法やDynamic CL法について、引き続き、大規模データや、実現場を想定したシミュレーションなどを通じて、更なる検証を行い、国内外学会での研究発表での評価を基に提案した機能についての改良を進めていく予定である。 また、本年度、現地調査より明らかとなった山間部等での急激な天候変化に対しても、提案する異常状態検知法に、カルマンフィルタを使用した予測計算機能を入れることで、急激な天候変動にも早期に警報が発動する機能についても、検討を始めており、異常状態検知法に関するプロトタイプシステムやシミュレーターを用いて得られた実験結果について、学会を通じて性能評価を行い、また改良点などを検討していく。 そして、これまで実装したプロトタイプシステムを使用して、被災現場での実証実験を行い、検証を行っていくことも行っていきたいと考えている。
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