Project/Area Number |
22K04671
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26010:Metallic material properties-related
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
圓谷 貴夫 熊本大学, 先進マグネシウム国際研究センター, 准教授 (00619869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 新二 熊本大学, 先進マグネシウム国際研究センター, 教授 (40222781)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | マグネシウム合金 / 積層欠陥エネルギー / 第一原理計算 / 非底面すべり / 非調和振動 / 部分転位 / 溶質元素 / LPSO構造 / 積層欠陥 / 電子状態 / LPSO |
Outline of Research at the Start |
本研究では、溶質元素の選択により高い降伏強度や延性を発現するマグネシウム合金系を舞台に、第一原理計算手法により底面及び非底面(柱面、1次錐面、2次錐面)における積層欠陥エネルギーを計算する手法を確立する。互いに特徴の異なるマグネシウム合金系に対して積層欠陥エネルギーを計算し、底面すべりと非底面すべり系との活動度比にみられる物質依存性を明らかにする。さらに機械的材料試験を含む実験的研究と第一原理計算手法の強い連携により、マグネシウムに微量の溶質元素が固溶することによってすべり系の活動性が変化する微視的要因を解明し、合金化によるさらなる特性向上への設計指針を得ることを目標とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は, 第一原理計算手法を主たるアプローチとして純Mg(hcp-Mg)のすべり系の活性化メカニズムを理解することを目的に研究を進めた. 表面スラブモデルを用いて, 純Mgの底面, 柱面, 一次錐面, 二次錐面における一般化積層欠陥エネルギー(Generalized Stacking Fault Energy:GSFE)を計算した. 我々は, 純Mgの二次錐面上の<c+a>刃状転位に着目し,完全転位と部分転位の場合でGSFEを比較した. 部分転位に関しては, Stohrらが実験的な観察から提案している方向に分解した場合のGSFE計算を行った. その結果, 部分転位のGSFEは完全転位の値よりもわずかに大きいことがわかった. しかし, 完全転位と部分転位の両方の場合、すべり方向に垂直な方向の原子座標の緩和を加えると, GSFEが低下し, SFEの大きさが同程度になることが明らかとなった. さらに構造緩和後の原子位置を詳細に調べたところ,完全転位の<c+a>から構造緩和を開始した場合, 部分転位の経路の約半分の地点まで原子が移動した.微小な変位を与えて積層欠陥エネルギーを計算した際の原子に働く力の方向を調べたところ、力の方向が原子層によって異なり、離れた2つの原子が入れ替わる力のベクトル方向であった. これにより、純粋なMgの二次錐面上では非調和な原子振動が顕著に現れる可能性が示唆された. Mg-Y合金の積層欠陥エネルギー評価については, GSFE計算のためには, 安定な結晶構造の情報が必要であるが,その情報は極めて少ない.そこで本研究では,近年,開発が進んでいる結晶構造探索手法(Crystal Structure Prediction)を用いて, Mg-Y合金の構造探索を行い, 六方最密充填構造に類似した安定構造を見出すことができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度までに, 第一原理計算手法を用いて純Mgの各すべり系での積層欠陥エネルギーの計算方法を確立することができた. Mg-Y合金への拡張を試みたが, 安定な結晶構造が明らかでなかったため, 積層欠陥エネルギーを評価する前に安定構造の探索が必要となった. 同時に, Materials Projectという物質材料データベースから得た準安定なMg-Y合金の結晶構造を用いて底面のみのGSFEの計算を行い, Yの存在により純粋なMgの半分程度まで積層欠陥エネルギーが低下することを確認している. これらの理由から, 現時点で当初計画していた研究目標に対して概ね進展させることができていると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は, 結晶構造探索で得られたMg-Y合金の構造について, 底面および非底面すべり系のGSFE計算を行う. これにより, 非底面すべりの活動性に対するY原子の影響を理論的に明らかにしたいと考えている. しかし, 積層欠陥エネルギー計算を評価する際に, すべり方向に変位を剛体的に拘束するため, 各すべり面で原子が有限温度での原子ダイナミクスも調べる必要があると考えている. そのため, 純Mgの二次錐面上での非調和的な原子の動きについて, 第一原理分子動力学計算手法を用いて詳しく調査することを計画している. さらに, Yが固溶した場合の各すべり面でのポテンシャルの形状の変化についても調査したい.
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