Project/Area Number |
22K04726
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26030:Composite materials and interfaces-related
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
安井 利明 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10263229)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 摩擦攪拌接合 / 異材接合 / 金属/セラミックス接合 / 接合メカニズム / FSW / 摩擦攪拌成形 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、金属/セラミックス一体型構造部材の製作に必要な直接接合技術を開発すること目的としている。そこで、従来技術であるろう付けや拡散接合のような高温環境、機械的締結のようなカシメ構造や結合補助材、などを必要としない直接接合法である摩擦攪拌接合を援用した接合法について研究を行い,金属/セラミックス一体型構造部材の創製を可能にする接合技術を開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,金属/セラミックス一体型構造部材の製作のため,摩擦攪拌接合による金属/セラミックス直接接合技術の開発を目標としている。本年度は主に以下の2つの方策によって金属/セラミックスの接合強度の向上および適用範囲の拡大を試みた. 1)摩擦攪拌プロセスを用いた接合界面へのセラミックス微細粉末の添加 2)多段接合プロセスの線接合への適用 接合強度向上のためにアルミとアルミナの接合界面に微細粉末を導入し重ね点接合を行うことで接合強度が向上するが,粉末を均一に添加することが困難であった.そこで、摩擦攪拌プロセスを用いて接合界面へのセラミックス微細粉末の添加することで,粉末を凝集させることなく接合界面に導入することができ,アルミ/アルミナの摩擦攪拌点接合において亀裂の入っていない接合体を作製することができた.強度に関しては引張せん断試験を行い,粉末を入れていないものと比較するとおよそ10%接合強度が向上した.これは,セラミックス粉末の導入によってアルミナ基材の表面の摩耗が促進された結果だと推測される.一方、多段接合プロセスを適用することによる線接合においては,接合は可能であったがアルミナに亀裂が生じた.これは,位置制御による大きな荷重および線接合に伴う熱衝撃が主な要因であると推測される.しかし,アルミへのアルミナ片の付着やアルミナの面粗さの増加が確認されたことから,亀裂を抑制できれば良好な接合体が作製できる可能性がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
摩擦攪拌プロセスを用いた接合界面へのセラミックス微細粉末の添加においては,亀裂の入っていない接合体の作製に成功した.また,セラミックス粉末の凝集も確認できず,接合界面に直接粉末を塗布するよりは有効な接合方法だと考えられる.強度に関しては引張せん断試験を行い,粉末を入れていないものと比較するとおよそ10%接合強度が向上した.これは,セラミックス粉末の導入によってアルミナの表面の摩耗が促進された結果だと推測される.多段接合プロセスを適用した線接合で接合は可能であったが,アルミナに亀裂が発生したため強度評価が行えなかった.これは,位置制御による大きな荷重および線接合に伴う熱衝撃が主な要因であると推測される.しかし,アルミ/アルミナの接合界面を観察すると,アルミにアルミナ片が多く付着すると共に基材の表面粗さが増加しており,アルミナの亀裂を抑制できれば良好な接合体が作製できると可能性がある.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の今後の推進方策を以下に示す. (1)アルミ/アルミナ界面に発生していた化合物の影響の調査:アルミ/アルミナの接合界面に発生していたMgOおよび MgAl2O4が接合に有効に寄与しているか確認する.具体的な方法としては,金属材料をMg板に変更する,インサート材としてMgを界面に導入する方法を検討している. (2)アンカー効果が接合に寄与しているのか調査:先行研究においてアルミナ表面粗さの測定等からアルミ/アルミナ接合ではアンカー効果が主な接合の要因であると考えられているが,その詳細なメカニズムははっきりと解明されていない.よって,レーザー等を用いて事前にアルミナ基材表面に意図的に凹凸を作製し,アンカー効果が接合に有効に寄与しているか調査する. (3)多段接合プロセスの線接合への適用:接合中に発生するアルミナの亀裂を抑制できれば金属/セラミックスの線接合が実現できると予想される.よって,接合中にかかる荷重を抑えるために,ツール形状や多段接合のパラメーターを適当に設定し良好な接合体の作製を目指す.また,熱衝撃を抑えるために切削液をかけながら接合を行う等,亀裂を抑制する方法を検討する.
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