Project/Area Number |
22K04731
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26030:Composite materials and interfaces-related
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Research Institution | Osaka Research Institute of Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
池田 慎吾 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 森之宮センター, 主任研究員 (60511152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 靖之 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 森之宮センター, 総括研究員 (00416330)
中谷 真大 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 森之宮センター, 研究員 (10882855)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 光触媒 / 水素吸蔵材料 / 水素発生 / 水素貯蔵 / エネルギー変換 / 水素貯蔵材料 / 複合材料 |
Outline of Research at the Start |
化石燃料の消費、地球温暖化ガスの排出を抑制するため、太陽光や風力といった再生可能エネルギーを利用した水素製造技術の確立と普及が待望されている。本研究では、光触媒材料と水素吸蔵材料のハイブリッド化により、光駆動で水素製造のみならず貯蔵までを1ステップで行うという新たな技術を提案し、検証する。具体的には、水の電気分解が進行する光触媒材料の表面に水素吸蔵材料を複合化することにより、水素吸蔵材料の水素化反応が自発的に進行するシステムの実現を目指し、複合体の構造設計と水素吸蔵・放出特性の相関を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
光電変換材料と水素吸蔵材料の複合化により、光照射を駆動力とする水の電気分解反応を利用した新たな水素吸蔵システムの開発を目的とし、初年度は二酸化チタン粉末とパラジウムの複合材料を用いて検討を行った。パラジウム塩とギ酸を含む水溶液中に二酸化チタン粉末を分散させ、超高圧水銀ランプを用いて紫外光を照射することにより、光電着法によりPdを担持した複合材料を作製した。このとき、水溶液中の二酸化チタン分散濃度、パラジウム塩濃度を変化させることにより、複合材料中のPd担持量を制御可能であることをICP、STEM-EDS、FESEM-EDS、WD-XRFなどの機器分析により明らかにした。さらに、Pd担持二酸化チタン複合材料を無電解パラジウムめっき液に加えることで、Pd担持量を増大させることができた。 作製した複合材料をギ酸水溶液中に分散させた状態で超高圧水銀ランプを用いて紫外光を照射した。複合材料粉末をろ過、水洗後、乾燥させ、密閉容器に封入し、容器内を窒素雰囲気とした。Pdの水素放出温度まで容器を加熱・保持した後、容器内のガスを採取し、ガスクロマトグラフィにより気体成分を定性分析した結果、水素と窒素が検出された。これらの結果から、光電着法により作製したPd担持二酸化チタン複合材料に対し、水溶液中で紫外光を照射することにより、Pd中に水素が吸蔵されることが検証できた。酸化亜鉛やチタン酸ストロンチウムなどの異なる酸化物半導体を用いた場合の挙動については、次年度に検討することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
光電着法によりPd担持二酸化チタン複合材料を作製することに成功した。作製条件と無電解めっきの手法によって、複合材料中のPd担持量や形状といった微細構造因子の制御が可能であることが示された。水溶液中に分散させたPd担持二酸化チタン複合材料に紫外光を照射することによって、複合材料に水素が吸蔵された可能性が示唆されたことから、研究計画としては概ね順調に進展していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
光触媒効果による光電変換の挙動は、半導体のバンドギャップエネルギーやそのエネルギー準位に大きく依存することが予想されることから、二酸化チタン以外の金属酸化物半導体とPdの複合体の作製とその水素吸蔵特性評価について検討を進める。水素発生/吸蔵効率の高かった半導体とその特性について調べた後、水素吸蔵材料をPd以外の材料へ変換することについて検討を始める予定である。また、複合体の構造制御についても並行して予備的な検討を実施する予定である。
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