Project/Area Number |
22K04775
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26050:Material processing and microstructure control-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
新井 進 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (20313835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 雅裕 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (90780601)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | Ag-Bi合金/CNT複合めっき / 非シアン浴 / 膜硬度の耐熱性 / 微細組織 / 耐摩耗性 / 摩擦係数 |
Outline of Research at the Start |
EV普及促進のため、充電ステーションやEV本体の電気接点部に使用されているAgめっき膜の高性能化が必要とされている。また、Agめっきには有害なシアン化物浴が使用されているが、環境問題の観点から非シアン化物浴からの高性能Agめっき技術が強く求められている。 そこで、本研究ではAgにBiを合金化させたAg-Bi合金めっき膜にさらにカーボンナノチューブ(CNT)を複合化させたAg-Bi合金/CNT複合めっき膜を作製する。また、本めっき膜の作製を非シアン化物浴を用いて行う。電析条件とめっき膜の微細構造の関係を明らかにし、膜の微細構造と膜硬度との相関性を考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度、非シアン系めっき浴から電流パルス電解法によりAg-Bi合金めっき膜(硬度130HV以上)の作製に成功し、膜硬度の耐熱性(160℃-300時間)を確認した。本年度は耐熱試験前後におけるAg-Bi合金めっき膜の微細構造解析を実施した。Ag-Bi合金めっき膜は耐熱試験初期に硬度の上昇が見られたが、その際AgマトリクスへのBiの固溶が進行することをTEM解析により明らかにした。また耐熱試験300時間後まで膜の結晶子サイズに大きな変化が無いことをEBSD解析により実証した。耐熱試験初期の硬度上昇は主に固溶強化に起因し、300時間後まで再結晶化が進行しなかったのは主にBiのピン止め効果に起因すると考察した。本成果を日本金属学会2023年秋期大会で発表し、優秀ポスター賞を受賞した。さらに本Ag-Bi合金めっき膜に耐摩耗性を付与する目的で、固体潤滑性を有するカーボンナノチューブ(CNT)の複合化を検討した。複合めっき(懸濁共析法)によりCNTを含有するAg-Bi合金の電析に成功したが、電析物は緻密な膜状形態ではなく、粉末に近い形態であった。このメカニズムを明らかにするために電位パルス電解法による検討を行った。その結果、一定の過電圧を超えて電析すると膜に取り込まれたCNTの表面にもAg-Bi合金が電析し粉末形態の電析物が生成されることを実証した。粉末形態となるのはCNTが軸方向に導電性を有し、かつ繊維状形態であることに起因するため、固体潤滑性を有し粒子状形態であるカーボンブラック(CB)を用いた複合めっきを検討した。その結果、比較的緻密で均一にCBを含有するAg-Bi合金/CB複合めっき膜が得られた。本めっき膜の摩擦係数を評価した結果、CBの複合化による摩擦係数の低減を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TEMやEBSDを用いた微細構造解析により、Ag-Bi合金めっき膜の硬度の耐熱性試験結果を金属学的に明らかにすることができた。また、Ag-Bi合金めっき膜へのCNTの複合化を検討した結果、複合めっき法によりAg-Bi合金析出物へのCNTの複合化を確認できた。しかしながら、CNTの複合化により電析物の形態は膜状形態ではなく粉末状形態となった。粉末状形態となるメカニズムは明らかにできているため、今後はAg-Bi合金/CNT複合めっき膜が作製できる手法を検討する。CBを用いた複合めっきによりAg-Bi合金/CB複合めっき膜が得られており、CBの添加による摩擦係数低減効果も確認できているのでAg-Bi合金/CNT複合めっき膜が作製できれば、その摩擦係数を評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
Ag-Bi合金めっき膜にCNTを複合化する際、取り込まれたCNT表面にもAg-Bi合金が電析することが粉末化の原因であることが分かっており、CNT上へのAg-Bi合金の電析は現在検討しているめっき浴(錯体浴:ヨウ化物-酒石酸浴)を使用する限り回避できないことも明らかとなっている。よって、今後はヨウ化物-酒石酸浴以外のAg-Bi合金めっき浴を用いたAg-Bi合金めっき浴を検討する。すでにクエン酸を添加剤とする酸性浴(非錯体浴)から定電流電解法によりAg-Bi合金めっき膜が得られることを明らかにしている。今後は本酸性浴をベースにAg-Bi合金めっき膜およびAg-Bi合金/CNT複合めっき膜の作製を行い、その微細構造と特性評価(硬度の耐熱性、摩擦係数等)を実施していく。
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