Project/Area Number |
22K04802
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 27010:Transport phenomena and unit operations-related
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
南雲 亮 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20552003)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 分子動力学法 / 膜ファウリング / 第2ビリアル係数 / 水透過膜 / 耐ファウリング性能 |
Outline of Research at the Start |
世界的な水不足を背景に、海水淡水化や下水再利用のための水透過膜が注目されている。本研究は、分子・原子を扱うコンピューターシミュレーション技術を利用して、水透過膜の高性能化に貢献することを目指している。
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Outline of Annual Research Achievements |
当年度は、ポリ(アクリル酸2-メトキシエチル)やポリ(メタクリル酸2-ヒドロキシエチル)などのアクリレート/メタクリレート素材に加えて、両性イオン性のベタイン素材を対象に、耐ファウリング性能の発現メカニズムを解析した。ベタイン素材の検討対象には、既往の実験的研究において優れた耐ファウリング性能が報告されているカルボキシベタインおよびスルホベタインの各種素材を設定した。計算モデルの構築に際しては、前年度に得られた知見を踏まえ、有機ファウラントのモデル物質として低分子量の有機分子を採用した。種々のベタイン素材と有機分子を混合した2成分モデル系を対象とする分子動力学計算を実行し、系の分散・凝集状態を指標化するための第2ビリアル係数(B2)を解析した。このB2が大きいとベタイン素材の耐ファウリング性能は高く、逆にB2が小さいと耐ファウリング性能は低いと判断できる。そこで種々のベタイン素材系を対象にB2の大小関係を評価した。その結果、既往の研究で報告された耐ファウリング性能の序列と一致した。そもそも既往の研究では、ベタイン素材とタンパク質のミクロ相互作用を評価しているのに対し、本研究で採用した有機ファウラントのモデル物質は低分子量の有機分子である。にもかかわらず、両者の傾向が一致したことは、本研究におけるモデル簡略化の妥当性を示唆するものである。そこで現在、ベタイン素材とアクリレート/メタクリレート素材の双方について、簡略的なモデル系を取り入れながら、耐ファウリング性能発現メカニズムの解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アクリレート/メタクリレート素材に加えて、種々のベタイン素材に対しても簡略化モデルの適用を順次進めており、研究開始当初の進捗目標がおおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
アクリレート/メタクリレート素材やベタイン素材を構成する官能基の種類が耐ファウリング性能に与える影響を解析する。その際には、有機ファウラントのモデル物質を構成する官能基の種類も様々に変更し、耐ファウリング性能発現メカニズムを分子レベルで検証する予定である。
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